北上川では、魚類を餌とするミサゴ(準絶滅危惧)が岩手県の北上川流域ほぼ全域において確認され生息域を拡大している傾向がわかりました。動植物の関係(食物連鎖)で上位に位置するミサゴの生息域が拡大していることから、生息するための豊かな自然環境が保全されているため、北上川上流域の鳥類の生息状況が安定した環境であることがわかります。
岩手県におけるダムの植生環境は、これまでのダム湖及びその周辺域の生物相の把握に加え、そこに分布する動植物と生育・生息環境との関係を把握するため、調査地点等の設定方法を変更し、調査範囲を拡大したことにより、ダムにおいて、良好な自然の指標である貴重な植物が多く分布していることが伺えます。特に、日本で絶滅の恐れがある特定種の確認種数は、全国で多い順から、田瀬ダム、御所ダム、四十四田ダムとなっており、上位を占めています。
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