基本データ(ダム及び貯水池諸元)
ダム名 |
鳴子ダム |
河川名 |
北上川水系江合川 |
位置 |
宮城県大崎市
鳴子温泉字岩渕 |
ダム諸元 |
型式 |
アーチ式コンクリートダム |
提頂標高 |
EL.259.5m |
ダム高 |
94.5m |
堤頂長 |
215.0m |
堤体積 |
180,000m3 |
設計洪水流量 |
2,000m3/sec |
放流設備 |
非常用
放流設備 |
越流提 |
常用放流設備 |
トンネル洪水
吐ブレートガーダ式
鋼製ローラゲート2門 |
低水放流設備 |
フィックストコーンバルブ |
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地質 |
花崗閃緑岩 |
貯水池諸元 |
流域面積 |
210.1km2 |
湛水面積 |
2.1km2 |
湛水延長 |
9.6km |
設計洪水位 |
EL.257.0m |
サーチャージ水位 |
EL.255.0m |
常時満水位標高 |
EL.254.0m |
計画洪水位標高 |
EL.255.0m |
異常洪水位標高 |
EL.257.0m |
制限水位標高 |
EL.244.5m |
最低水位標高 |
EL.231.0m |
有効水深 |
23.0m |
総貯水容量 |
50,000,000m3 |
有効貯水容量 |
35,000,000m3 |
堆砂容量 |
15,000,000m3 |
洪水期利水容量 |
16,000,000m3 |
非洪水期利水容量 |
33,000,000m3 |
洪水調節容量 |
19,000,000m3 |
サーチャージ容量 |
2,000,000m3 |
|
計画高水流量 |
1,600m3/sec |
計画最大放流量 |
900m3/sec |
調節流量 |
700m3/sec |
かんがい |
22.00m3/sec最大 |
発電 |
最大使用水量 |
21m3/sec |
最大有効落差 |
105.16m |
最大出力 |
18,700kw/h |
年間発生電力量 |
86,255,000KWH |
発電方式 |
ダム水路式 |
圧力トンネル |
延長940m |
工事費(昭和32年の価格) |
総事業費 |
約32億円 |
工期(年度) |
事業計画調査 |
昭和26年8月 |
建設着手 |
昭和27年4月 |
本体掘削着手 |
昭和27年7月 |
本体打設(盛立)着手 |
昭和30年6月 |
試験湛水開始日 |
昭和32年4月 |
竣工式(完成) |
昭和32年10月12日 |
管理移行日 |
昭和33年12月 |
補償基準妥結日 |
昭和29年9月 |
施工業者 |
鹿島建設(株) |
アロケーション |
河川 |
87.1% |
発電 |
12.9 東北電力(株) |
水没補償 |
発電所 |
4ヶ所(出力5,150KW) |
宅地(全体) |
1.9ha |
家屋(水没) |
24戸(26世帯) |
田畑(全体) |
24ha |
山林原野(全体) |
133.4ha |
その他 |
17.9ha |
付替道路 |
延長3,277m |
付替工事 |
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特殊補償 |
鉱業権利6件、発電所4件 |
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鳴子ダム平面図
鳴子ダム断面図
鳴子ダム正面図
貯水池容量配分図
ダムの地形・地質
ダムサイトは、江合川が峡谷部を終わり、平野に開けようとする終端部に位置しており、左岸部は高さ120m程度の大断崖となっています。右岸部についても急傾斜となっており、全体的な地形としては、急峻なV字型の峡谷となっています。
地質は、基盤となっている新鮮な花崗閃緑岩はとても堅いのですが、花崗閃緑岩、石英粗面岩の風化帯の分布や、変形試験の結果、弾性係数が20,000kg/cm2〜10,000kg/cm2と一律ではないなどの地質的特徴があります。また、左右岩上部の岩盤は風化が進んでいる花崗岩があることから、検討の結果アーチの推力を内部の岩盤に位置させ、併せて遮水壁の役を持たせるため二股基礎工事を採用し、安全を確保しています。
洪水調節模式図