鳴子ダムの堆砂は、計画堆砂量、15,000×103m3(100年)に対し、昭和53年度まで約3,100×103m3(21年間)とほぼ計画どおりで進行していた。貯水池上流の砂防ダム等は、いずれも満砂に近く、今後貯水池への堆砂量著しく増大し、このまま放置すれば計画堆砂量を上まわりダムの機能低下が生じる恐れがある。
このため、鳴子貯砂ダムはダム堆砂量の軽減を図る目的から昭和54年度に貯水池保全事業として計画し、昭和60年度に竣工したものである。
鳴子貯砂ダムはダムサイト上流約7km地点にあり、堆砂容量約120,000m3、ダム高7.5m、堤頂長129.8mの諸元を有し中央部には階段式の魚道が用けられている。
また、堆積した土砂の搬出は汚濁発生防止と掘削作業性から基本的に陸上掘削により実施している。