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ダム施設改良事業

施設改良事業って?

現在鳴子ダムでは、洪水になったときには、主に洪水吐きゲートを操作し、できる限りダムに水を溜めて、下流に流れる量を調整しています。

しかし、その洪水吐きゲートが動かなくなったらどうでしょう。下流へ流す量を少しずつ減らしていこうとするとき、ゲートが動かなければ、洪水調節効果はなくなってしまいます。もちろん、今の施設でも、十分に点検整備されていますが、なにぶん機械ですので、絶対に大丈夫ということはいえません。

そこで、もう一つ洪水吐きゲート(予備ゲート)を作り、もしもゲートが閉まらなくなったとしても、もう一つのゲートで対処しようということが施設改良事業の考えなのです。

ダムの一番の目的は、治水(洪水からみんなを守ること)です。もし、ダムがあっても、ゲートが十分に動作しなければ、ダムの効果はなくなってしまいます。

そのためにも、できる限り早く、予備ゲートを設置しようというのが施設改良事業です。

施設改良事業は、ダム湖内で工事をすることから、利水(農業用水など)に影響がないように、時期を選んで、貯水位を調整しながら工事しなければいけません。どうぞみなさんのご理解をお願いします。

洪水吐きゲート増設概要図(H8年から実施し、H14年に完成いたしました)

全体図
全体図
開閉装置設置前 開閉装置設置後(予想図)
開閉装置設置前 開閉装置設置後(予想図)

工事概要

H14年 7月25日現在
H14年 7月25日現在

副ゲートの新設工事は、現洪水吐きゲート直下流にステージを構築し、クローラクレーンを配置して行う。資材・ 機材・掘削ズリ等の搬出入路は現管理用道路を利用するものとし、重機の通行を可能とするように一部改良を行う。管理用道路改良とステージは永久構造物とし て施工し、今後の維持管理用施設として活用する。施工手順を以下に示す。

  1. <工事用道路工>:100t クレーン搬入可能な道路に改良するものとし、現管理用道路の拡幅、補強、橋梁改築等行う。
  2. <施工ステージ工>:既設洪水吐き主ゲート直下流に100t クレーン作業可能なステージを構築する。
  3. <法面補強工>:新設ゲート躯体の基礎掘削は、既設地滑りアンカーの切断を伴うことから、基礎掘削に先立ちアンーを増設して補強を行う。
  4. <基礎掘削工>:新設ゲート躯体の基礎掘削を行うとともに、掘削法面の保護工を行う。
  5. <既設ゲート撤去工>:既設ピアの撤去、接合部のはつり作業を行う。
  6. <ゲート躯体工>:新設ゲート躯体のコンクリート打設を行う。
  7. <ゲート据付工>:新設ゲートの据付を行う。
  8. <上屋工>:巻上機の設置、上屋の構築を行う。