鳴子ダムは、ダム湖に1,600m3/secの水が流れ込んだ場合、最大700m3/secの水を貯めて、下流の被害を防ぐ計画となっています。台風などで大雨の降ることが多い夏期(7月1日〜9月30日)は、できるだけ多くの水量(最大1,900万m3)が貯められるように、ダム湖の水位を低下させています。
台風等でダム湖に大量の水が流入する場合、下流の河川があふれない流量(250m3/sec)になるまでは、ダム湖に入ってくる量と同じ水量を下流に放流しますが、250m3/sec以上が流れ込むと、余分な水をダムに溜め込みます(これを「洪水調節」といいます)。ただし、ダムで調節可能な700m3/sec以上の水が流れ込んだ場合は、最大で900m3/secを下流に放流する場合があります(過去50年間は、このようなことはありませんでした)。
江合川流量分配図(単位m3/s) |
洪水調節図 |
洪水調節実績表
No | 放流 年月日 |
降雨原因 | 最大流入量 ( m3/s ) |
最大放流量 ( m3/s ) |
流域 平均雨量 ( mm ) |
最大 1 時間雨量 ( mm ) |
最大 調節量 ( m3/s ) |
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1 | S33.8.27 | 台風 17 号 | 26 日 17 時 332 |
27 日 18 時 152 |
85 | 26 日 14 時 19 |
312 |
2 | S33.9.18 | 台風 21 号 | 18 日 14 時 377 |
18 日 23 時 83 |
129 | 18 日 13 時 17 |
359 |
3 | S34.9.27 | 台風 15 号 | 27 日 5 時 414 |
27 日 7 時 49 |
148 | 27 日 1 時 28 |
408 |
4 | S41.6.28 | 台風 4 号 | 30 日 0 時 390 |
30 日 0 時 286 |
148 | 29 日 22 時 19 |
370 |
5 | S47.9.17 | 低気圧・ 台風 20 号 |
17 日 6 時 393 |
17 日 11 時 220 |
123 | 17 日 5 時 19 |
322 |
6 | S49.8.1 | 寒冷前線 | 1 日 7 時 854 |
1 日 11 時 305 |
248 | 1 日 2 時 49 |
670 |
7 | S50.8.6 | 寒冷前線 | 6 日 16 時 359 |
6 日 20 時 41 |
136 | 6 日 10 時 39 |
338 |
8 | S56.4.20 | 融雪・ 低気圧 |
20 日 13 時 320 |
20 日 19 時 122 |
90 | 20 日 11 時 12 |
320 |
9 | S56.8.23 | 台風 15 号 | 23 日 11 時 724 |
23 日 15 時 247 |
241 | 23 日 9 時 27 |
547 |
10 | S57.9.13 | 台風 18 号 | 13 日 1 時 395 |
13 日 7 時 103 |
114 | 12 日 21 時 22 |
374 |
11 | S63.8.29 | 低気圧 | 29 日 21 時 447 |
29 日 23 時 279 |
152 | 29 日 18 時 26 |
204 |
12 | H1.8.7 | 台風 13 号 | 7 日 2 時 30 分 474 |
7 日 5 時 244 |
137 | 7 日 0 時 25 |
240 |
13 | H1.8.28 | 台風 17 号 | 28 日 1 時 20 分 718 |
28 日 5 時 276 |
232 | 27 日 21 時 41 |
490 |
14 | H2.9.20 | 台風 19 号 | 20 日 9 時 641 |
20 日 15 時 125 |
139 | 20 日 5 時 43 |
520 |
15 | H2.12.1 | 台風 28 号 | 1 日 4 時 311 |
ダ・euro;放流なし 21 |
114 | 1 日 1 時 28 |
290 |
16 | H5.8.27 | 台風 11 号 | 27 日 23 時 303 |
28 日 5 時 172 |
167 | 27 日 20 時 22 |
201 |
17 | H5.11.14 | 低気圧 | 14 日 6 時 345 |
14 日 12 時 44 |
169 | 14 日 3 時 16 |
335 |
18 | H6.9.15 | 秋雨前線 | 15 日 20 時 308 |
16 日 3 時 23 |
107 | 15 日 17 時 23 |
301 |
19 | H6.9.30 | 台風 26 号 | 30 日 10 時 843 |
30 日 10 時 246 |
189 | 30 日 5 時 47 |
596 |
20 | H10.8.16 | 日本海 低気圧 |
16 日 7 時 30 分 472 |
16 日 11 時 175 |
111 | 16 日 6 時 20 |
389 |
21 | H10.9.16 | 台風5号 | 16 日 11 時 612 |
16 日 22 時 86 |
160 | 15 日 8 時 39 |
579 |
22 | H13.9.11 | 台風 15 号 | 11 日 17 時 315 |
11 日 21 時 241 |
163 | 11 日 14 時 13 |
274 |
23 | H14.1.21 | 低気圧 | 21 日 22 時 350 |
22 日 12 時 145 |
89 | 21 日 19 時 12 |
330 |
24 | H14.7.10 | 台風 6 号 | 11 日 8 時 336 |
11 日 11 時 214 |
179 | 11 日 2 時 18 |
131 |
25 | H14.10.1 | 台風 21 号 | 2 日 1 時 641 |
2 日 18 時 36 |
132 | 2 日 0 時 33 |
606 |
26 | H16.7.14 | 梅雨前線 | 14 日 16 時 326 |
14 日 20 時 132 |
106 | 14 日 15 時 30 |
202 |
27 | H16.7.17 | 梅雨前線 | 17 日 17 時 361 |
18 日 9 時 150 |
121 | 17 日 11 時 22 |
199 |
江合川は全国での有数の米どころである大崎平野を流下して、旧北上川に合流します。
鳴子ダムは、江合川の正常な環境を保全するための流量を供給すると共に、大崎市をはじめ1市2町の水田約9,000haのかんがい用水を確保して、最大使用量17.5m3/sを供給しています。
また、ダム下流発電所放水口までの38haにはダムに設置されている坂見堰取水塔から直接表面取水を行い、供給しています。沿川下流に対しての所要水量は発電用水路やバルブ(H ・B ・V)から放流されて本川を流下し、河道の頭首工(取水堰)によって取水されています。
平成22年4月から岩堂沢ダムからも新規かんがい用水を供給し、より安定したかんがい用水となります。
正常流量(末沢地点)(かんがい区域図)
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坂見堰用水量
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鳴子発電所は、東北電力としては宮城県内で一番大きい水力発電所です。
最大21.0m3/sの取水量をして最大18,700kWの発電を行うダム水路式発電所です。ダム左岸上流約700m地点に取水塔を設け、延長約940mの圧力トンネルで導水して、最大有効落差105mを利用して、年間発生電力量8,625万kWHの発電を行っています。
鳴子ダム発電所 |
水力発電のしくみ 水力発電は、水が高いことろから流れ落ちる力を利用して水車を回し、発電機を回転させて電気を作っています。 |