河川の計画・工事・管理

鳴瀬川中流部緊急対策特定区間事業の概要

事業の概要

鳴瀬川中流部の現況堤防は、計画断面に対して、高さ・幅が不足する暫定的な堤防となっています。また、河道断面(洪水が流れる断面積)も不足しています。このため、鳴瀬川中流部の河道掘削を集中的・効率的に行い、流下能力向上を図るほか、弱小堤の強化なども合わせて実施します。

事業の範囲

河道掘削
7.6k~30.7k
堤防強化(堤防拡築)
  • 鳴瀬川右岸松島町竹谷地内~大崎市鹿島台木間塚地内 9.4k~17.4k
  • 鳴瀬川左岸東松島市新田地内~美里町大柳地内 5.4k~17.4k

事業概要図

鳴瀬川中流部緊急対策特定区間とは?

沿川の保全すべき資産が大きく水害の危険性が高い地区において、完成目標年次を設定して、予算の重点投資による短期集中型事業を実施し、治水事業効果の早期発現を図ることとした区間です。

整備効果・整備内容

整備効果

1鳴瀬川の治水安全度が向上します。

現在の鳴瀬川中流部は、概ね10年に1回発生する洪水に対応できる程度の安全度であり、他地域に比べて低くなっていることから、河川整備計画の目標である昭和22年9月のカスリン台風による洪水相当を安全に流下させるための川づくりを進めます。 そのため、河道掘削および掘削土を活用した築堤(堤防嵩上げ・断面拡幅)を実施し、洪水流下能力の早期向上を図ります。

治水安全度

2江合川の治水安全度向上にも寄与します。

鳴瀬川中流区間において河道掘削および堤防強化を実施することにより、鳴瀬川の洪水位を低下させることができます。このことによって、新江合川を通じて江合川の洪水をより多く分流することが可能となり、江合川の治水安全度の向上も図られます。

江合川の治水安全度向上

整備内容

鳴瀬川の河道掘削を行い断面を広げます。この掘削した土砂は、堤防の盛土に使用します。 この土砂の再利用によって、コストを縮減できます。

鳴瀬川の河川掘削、鳴瀬川の堤防強化

地域社会と河川の関わり

治水安全度

  • 品井沼干拓等歴史的治水の舞台
  • 昭和61年吉田川の破堤により町内が長期間浸水
  • 平成15年7月の地震により鳴瀬川堤防が崩壊
  • さらに宮城県沖地震今後30年の生起確率99%

災害に強く癒しのある地域社会の創出