ダムのはじまり
川の水の量はいつも一定ではありません。雨が降れば多くなりますし、晴天が続けば少なくなります。水田にはたくさんの水が必要なので、川の水が少ないときにも多いときと同じように水を引ける方法を考えなければなりませんでした。そうして、水をためておくためにつくられた「ため池」などが、ダムのはじまりといわれています。
田畑に水を引いて土地をうるおすことを「灌漑(カンガイ)」といいますが、灌漑(カンガイ)のためにつくられるダムのことを「利水ダム」といいます。利水ダムは灌漑(カンガイ)のほかにも、上水道、工業用水、発電を目的としてつくられるのですが、このうち1つの目的だけに使われるものを「専用ダム」、2つ以上を目的に使われるものを「多目的(タモクテキ)ダム」と呼びます。
また、洪水にならないよう水の量を調節するためだけにつくられるダムは「治水ダム」といいます。
ダムの種類
ダムはつくられる場所の地形や地質などによって、その種類が異なります。ダムをつくるためには、まず土地の調査をし、その場所にぴったりの形式や材料を決めなければなりません。主なダムの種類は次の通りです。
フィルダム(ロック・アース)
石や土を積み固めてつくるダムで、多少やわらかい地質のところでもつくることができます。
コンクリートダム(重力式)
貯水池からの水圧をダムそのものの重さで支える形式のダムです。洪水や地震に対する安全性が高いため、日本ではこの形式のダムが多くつくられています。
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