洪水調節実績
平成23年5月1日~2日前線に伴う降雨による寒河江ダムの洪水調節効果について
寒河江ダムでは、降り始めから流域平均累加雨量で約 30mm の降雨を記録し、ダムに流れ込む水の量が所定の洪水量を超えたため、警戒体制を設置し洪水調節を行いました。5月 2日 0:40 に最大流入量約 255m³/s を記録し、放流を約 57m³/s としています。
1.概 要
5月1日の低気圧の影響により、最上川ダム統合管理事務所が所管するダムの流域でまとまった降雨が続いたため、警戒体制に入り出水対応を行いました。
洪水量 | ダムへ入ってくる水の量が基準の量を超えたときの水量。 下流河川に影響がない水量などを考慮して、ダム毎に決められている。 |
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洪水調節 | ダムに水を貯め込むことにより河川の流量を調節するダム操作。 これにより、ダム下流河川の流量が制御(低減)される。 |
2.雨 量
寒河江ダム流域では 4月30日 昼過ぎより降雨を観測し、5月1日 朝には、一時降雨が収まりましたが、同日 18時 頃より再び降り始め、寒河江ダム流域の中村観測所、志津雨量観測所、寒河江ダム観測所で降り始めからの総雨量は以下の通りです。( 4月30日 14:00 から 5月2日 18:00 まで )
観測所 | 総雨量 |
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中村観測所 | 42mm |
志津観測所 | 56mm |
寒河江ダム観測所 | 45mm |
3.寒河江ダムの洪水調節効果について
寒河江ダムでは、今回の降雨開始時の水位が、大雨に備えて必要なダムの洪水貯留容量を確保・維持するために放流を開始する水位に対して十分な空き容量があったため、出水前の放流量 ( 発電放流量+河川維持流量 ) を保持することにより洪水の調節を実施しました。
ダムへの最大流入量は、5月2日 (月) 0:40 で約 255m³/s に対して、放流量は約 57m³/s です。
4.最上川ダム統合管理事務所の体制ついて
累計約34時間にわたり体制を設置し、洪水対応を致しました。
5月1日 | 8:00 | 注意体制 |
5月1日 | 22:40 | 警戒体制 |
5月2日 | 7:00 | 注意体制 |
5月2日 | 18:00 | 体制解除 |
計 | 34時間 |
5.寒河江ダムからのお知らせ
気温の上昇により、寒河江ダム流域では、融雪による河川流量が上昇する傾向が続く見通しです。また、少量の降雨によっても急激に河川流量が上昇する場合がありますので、河川流域の皆様は気象情報、河川情報にご注意ください。
国土交通省 川の防災情報 HP http://www.river.go.jp/