洪水調節実績

平成22年09月12日~13日前線に伴う降雨による寒河江ダムの洪水調節効果について

寒河江ダムの水位が約 5m 上昇!

寒河江ダムでは、降り始めから流域平均累加雨量で約 189mm の降雨を記録し、ダムに流れ込む水の量が所定の洪水量を超えたため、洪水調節を行いました。これに伴い、ダムの水位が約 5m 上昇しました。この量は約 368万m³ で、東京ドーム約 3 杯分に相当します。

1.概 要

9月12日の低気圧の影響により、最上川ダム統合管理事務所が所管するダムの流域でまとまった降雨が続いたため、洪水対策体制に入り出水対応を行いました。所管する 2 ダム ( 白川ダム、寒河江ダム ) のうち、寒河江ダムでは流入量が所定の洪水量を超えたことから洪水調節を実施しました。

洪水量 ダムへ入ってくる水の量が基準の量を超えたときの水量。
下流河川に影響がない水量などを考慮して、ダム毎に決められている。
洪水調節 ダムに水を貯め込むことにより河川の流量を調節するダム操作。
これにより、ダム下流河川の流量が制御(低減)される。

2.雨 量

近年は局地的に雨が降るため注意が必要です。寒河江ダム付近の志津雨量観測所では時間最大 29mm を記録しました。 各雨量観測所の記録した最大雨量は以下のとおりです。

観測所 時間雨量 累加雨量
日暮沢観測所 24mm (12日 3:00) 190mm
天狗山観測所 19mm (13日 13:00) 213mm
中村観測所 24mm (12日 3:00) 159mm
志津観測所 29mm (11日 15:00) 203mm

3.寒河江ダムの洪水調節効果について

今回の出水において、ダムの洪水調節量は約 368万m³ となりました。(詳細は寒河江ダム諸量図参照)
東京ドームに貯めた場合の容量に単純計算すると、約 3 杯分に相当します。(東京ドームの容量約 124 万m³ )

4.最上川ダム統合管理事務所の体制ついて

累計約30時間にわたり体制を設置し、洪水対応を致しました。

9月12日 4:00 警戒体制
9月12日 7:00 注意体制
9月12日 8:00 体制解除
4時間  
     
9月13日 14:50 警戒体制
9月13日 21:40 注意体制
9月14日 17:15 体制解除
26時間15分  

5.寒河江ダムからのお知らせ

13日までの洪水により寒河江ダム貯水池に大量の濁水が流入しました。ダムでは下流への影響を考慮し、濁りのもっとも少ない表層部からの取水を行っていますが、河川の濁りが回復するまで2週間程度かかると思われます。下流流域の皆様にはご迷惑をおかけいたします。

9月10日 洪水前の状況 9月14日 洪水後の状況
9月10日 洪水前の状況   9月14日 洪水後の状況

寒河江ダム諸量図

寒河江ダム諸量図