河川整備の考え方
 対象区域を地形・氾濫形態・資産および想定被害状況等から対象区域を8ブロックに分割し、従来の改修ほうしきである「連続堤防方式」のほか、財産や暮らしを優先的に浸水から守る「輪中堤方式」や「地上げ移転方式」の各方式による事業費の比較を行い、事業費が少なく早期に効果を出せる方式を各ブロックの整備方式としました。
整備方式

連続堤方式
平面図
横断図
メリット 連続堤とすることによって氾濫域を解消し、利用されている土地全ての浸水を防御することができる。
デメリット

氾濫域の地形特性によっては、総事業費は高くなり、施工期間は長期化する。あわせて段階的な効果発現も困難。



輪中堤方式
平面図
横断図
メリット 財産・暮らしを優先的に浸水から守る。
そのための工事費は低減され、あわせて工期が短縮される。
下流域での水の勢いが弱まる。
デメリット 利用されている土地全てに対して安全となるわけではない。


地上げ移転方式
平面図
横断図
メリット 財産・暮らしを優先的に浸水から守る。
そのための工事費は低減され、あわせて工期が短縮される。
下流域での水の勢いが弱まる。
デメリット 利用されている土地全てに対して安全となるわけではない。


河川整備計画全体図
整備(工事)は、早期の効果発現のため、整備に要する費用と整備による効果等を調査検討し、費用対効果の高いブロックから5年を1つの区切りとして完成させます。
 全体は、3期に分け概ね15年で完成を目指すことにしています。

整備ブロックの概要はこちら
合意の形成について
従来の「連続堤方式」と「輪中堤方式」や「地上げ移転方式」の各整備方式については、それぞれのメリット・デメリットがあり、河川や環境の専門家や地域の代表の方々と関係行政機関による「二本松・安達地区河川整備検討委員会」開催(4回)はもとより、素案の時点から地域の方々と意見交換を実施し(3回)整備計画への反映を行ないました。
現在の状況(H13.12.末)
 現在、最も費用対効果の高い「油井・榎戸地区(左岸)」及び「安達ヶ原地区(右岸)」について現地測量と堤防設計を実施中で、平成13年度中に各地区の関係者に現地測量に基づく整備計画についての意見交換を予定しています。