本日は八戸市におけます中心市街地の状況と取り組みについて報告させて頂きます。
まず八戸市につきましても、全国地方都市の中心市街地と同じように、空洞化と商業機能の低下が懸念されております。平成 16年5月、中心市街地の活性化として期待されておりました三日町番町市街地再開発の準備組合が解散したことを受けまして、中心市街地の、特に都心地区への対応が急務であるとの認識から、庁内の3部署(政策推進室・商工労政課・都市政策課)で都心地区再生プロジェクトを立ち上げ、都心地区再生のために取り組むべき施策について検討してきたところです。
上位計画と致しましては、第4次八戸市総合計画と都市計画マスタープラン、平成 12年に策定しました中心市街地活性化基本計画に基づきまして、8月20日に「 都心地区再生プロジェクト 事業計画書 〜都心地区再生に向けての10の施策〜」というものを取りまとめたところです。
- 全国都市再生モデル調査の実施
- 花小路整備の促進
- 三日町・十三日町モール化の検討
- 小規模再開発の支援・促進
- まちづくり特区の検討・申請
- 本八戸駅通り地区の賑わい創出事業の検討・実施
- TMOの設立
- 旧市民病院跡地の活用・周辺のまちづくり
- まちなか再生市民フォーラムの開催
- 借上げ市営住宅の建設
以上について、本年度下半期から取り組む予定です。
本日は特に時間も限られていますので、1番目の全国都市再生モデル調査の実施につきましてご報告させて頂きます。
これは都市再生本部が窓口となった補助事業であります。ビルの中やビルの間を縫うように走っている小路と小さな空間がうまく連携してまちなかを巡っています。プロジェクトの名前は『まちなか巡りと会所場づくりによる活性化』であります。ちょうど2年前の新幹線開業と同時にオープンしたみろく横町と、これに交差する花小路がありますが、みろく横丁が非常に賑わいを見せている一方、花小路が全く賑わっていないということと、一部分断されているということもあるため、これらを整備し賑わいを創出できないかというものであります。本日岡部先生の方から話ありました、中世都市の通りや広場による人間的な公共空間というイメージでプロジェクトを考え、調査してみようというものであります。映像にありますとおり、こういった会所場と通り抜けられる小路をうまく繋いで、屋台や雑貨屋などのショップを配置し、その中で賑わいをつくっていこうという事で取り組んでいる事業です。実際これがみろく横丁の三日町側からの映像です。これらを含む中心街において、去年からストリートフェスティバルという事で年に3回ほど歩行者天国をやっています。これは今年の9月の写真ですが、この際に実験的にワークショップを開きました。まちなか巡りということで、実際、八戸の都心地区を歩いてもらって、ワークショップ等を開いたところでございます。ちょうどみろく横丁の中央部では、ストリートパフォーマンスをやっている状況の中、まちなか巡りをしました。先程申し上げたみろく横丁と交差する花小路ですが、昭和 40年代に、民間の土地に小路を整備しようとして、そのままになっている状態で、ショップなども魅力がなく、奥も寂れている状態なので、この花小路も魅力付けしていこうと考えています。さくら野百貨店の隣に青空駐車場になっていて、ここをストリートフェスティバルの歩行者天国のときにはフリーマーケットにして、その隣にワークショップ会場を設けて実験を行いました。
その他にも 10の施策の中に、まちなか再生市民フォーラムの開催ということで、9月に日本政策投資銀行の藻谷浩介参事役をお呼びしまして講演会を開いております。10の施策につきましては、行政と商工会議所が中心になって緊急に取りまとめたため、市民の声が届いていないということで、この中から特に市民の声を取り入れることが必要だと考えられる5つのテーマに絞りまして、11月から2月まで、都心地区再生市民ワークショップというものを開いております。1回目は11月でしたが、東北地方整備局建政部都市・住宅整備課の田中政幸課長から講演を頂いたあと、北原先生からまちづくりに関して講演頂いております。4回とも北原先生にご協力頂くことになっておりまして、これから取り組んでいくところでございます。以上で報告を終わらせて頂きます。
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