平成10年8月洪水を受け、「平成の大改修」として平成11年に工事着手した須賀川市の浜尾遊水地が、梅雨期を前にほぼ完成し、洪水調節を行うことができるようになりました。
約60haの遊水地は180万立方メートルの貯水能力を持ち、10年に1度の確率で起こる大洪水の時に、通常の堤防より3.35m低くした延長210mの越流堤から水があふれて遊水地内へ貯まることになります。これにより、平成10年洪水と同規模の洪水がきた時に、浜尾遊水地周辺の約190戸を浸水被害から守るとともに遊水地の下流地域への洪水流量を減らすことができます。
事業費は92億円ですが、同等の効果を堤防のかさ上げなどで発揮させる場合は橋梁の架け替え、樋管の改良等も伴い120億円以上の事業費が必要と試算されます。
また、遊水地内においては、湿地型ビオトープの整備については、現時点で、よし原、蛇行水路の整備が終わりました。今後、ビオトープの自然遷移の状況をモニタリングしながら、市民団体、須賀川市等とともに、段階的な整備や維持管理を行っていく予定です。
浜尾遊水地整備により、平成の大改修の事業がすべて終了したことになります。なお、遊水地外側の水路工事など一部の工事が秋まで継続されるため、遊水地の竣工式は11月になる予定です。
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