平成15年6月13日(金)、須賀川市において第4回浜尾遊水地利用ワークショップが開催されました。今回は、前回までの成果を踏まえて、「整備テーマ」として掲げた「自然との共生」「自然への回帰」を実現するための具体的な方向性について討論しました。
 始めに、先進地を視察してきたメンバーから、「整備や維持管理にあたっては、環境の将来像を明確にすることが大切」「まず必要最低限の整備を行い、その後自然の変化を見守っていくことが望ましい」等、貴重なアドバイスを得ることができたとの報告がありました。

「保全ゾーン」「水辺の回廊ゾーン」での整備テーマと基本方針

整備テーマ
「自然との共生を!」「自然への回帰を目指す」

基本方針
○保全ゾーン
 ・現状の湿地を基本とする
 ・環境の変化も踏まえながら、区域の拡大等については、時間をかけて検討していく。
○水辺の回廊ゾーン
 ・安心して自然を学べる場所にする。
 ・水路を蛇行させるなど、変化をもたせる。

 つづいて、今回の目標である「自然との共生」「自然への回帰」の実現のため計画案についてグループ討論が行なわれました。討議のポイントは、「整備テーマ」「基本方針」に沿った整備の実現に向けた具体案の検討と、整備時および整備後の維持管理に関する課題の整理の2点です。
今回も熱心な討論が行なわれ、最後に各グループの討論の結果が、代表者によって発表されました。次回のワークショップは、7月10日(木)の予定です。

「先進地視察の報告」 視察の報告


各グループ討論の様子と主な意見は以下の通りです。
Aグループ
 整備テーマの実現に向けた具体案
  「回廊ゾーンの水路はできるだけ蛇行させたい」
  「水路の入口付近には水質浄化作用のある施設が必要ではないか」
 整備時および整備後の維持管理に関する課題
  「NPO等と連携しながら勉強会等を行なっていきたい」

Bグループ
 整備テーマの実現に向けた具体案
  「回廊ゾーンの水路はできるだけ蛇行させたい」
  「水が枯れないような工夫が必要ではないか」
  「保全ゾーンの範囲を拡張したい」
 整備時および整備後の維持管理に関する課題
  「旧河道に近づきすぎると危険なので、木道等を設置してはどうか」
  「できるだけ手をくわえないで自然の変化にまかせたい」

Cグループ
 整備テーマの実現に向けた具体案
  「かつての植生や生物相をさらに深く知る必要性がある」
  「水質の改善とそのための調査が必要ではないか」
 整備時および整備後の維持管理に関する課題
  「洪水後(遊水地の本来の機能をはたした後)の状況を踏まえた上での整備を考えることが必要ではないか」



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