11月中旬、現在行っている付替国道2号トンネルのコンクリート舗装を見学する若手職員現場研修に同行し、ほぼ出来上がった2号橋(155m)から舗装工事中の2号トンネル内(1805m)の約2.0㎞をウォーキングしてきました
須川湖・一関寄りの方から2号橋を渡ります。 まだアスファルト舗装はされていません。 |
まだ橋台と橋桁とのつなぎ目部分が完成していないため、橋桁まではこちらの板を利用して渡ります。 しっかり固定されていますが地味に怖かったです(;'∀') |
2号トンネルまではこんな感じで緩やかなカーブになっています。
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若手職員は施工業者の方に質問をしながら橋を渡ります。
自分の目で見て触って、技術的な部分を学んでいます。
ここは橋の真ん中部分。
ダム完成後に一番ダムが見える場所になるとの事! 赤線部分まで水が溜まるそうです。
橋の前後にあるこちらの梯子(はしご)。 どこへ繋がっているのでしょうか? |
この梯子は橋桁部分につながっていて、ここから検査路に入ることができます。 |
橋台と橋桁の間にはゴムでできた支承が設置されています。 (〇部分) ゴム支承はゴムの板を端枚も重ねているので自由に動くことで地震の揺れを吸収する役割を果たします。 ですが、橋の横断方向に動くのは困るので「固定壁」で動きを制限しています。 |
ちなみにこの赤枠のグレー部分が 「固定壁」です。 地震が起こったときに橋桁の落下を防ぐ役割をしているそうです。 |
☜検査路入口。 橋台と橋桁のつなぎ目部分がまだできていないため,こんな感じに検査路を見ることができるのは今だけ! レア! |
橋の断面が少し斜めになっていますが、これはカーブを車が走りやすくするためだそうです。 |
斜めになっていることで雨水なども片方に流れ出るようになっています。 下がっている方の本体の端には 「排水桝」と呼ばれる排水装置が設けられ、□部分の排水管を通って排水されます。 |
次に2号トンネル内を見学しながらウォーキング! |
トンネル内の舗装が完了している方を歩いて行きます。 |
しばらく歩くと舗装作業中の場面に遭遇! トンネル内の舗装はアスファルトではなく、コンクリートなんですね。 |
施工業者の方に作業工程など詳しく教えていただきました! |
こちらは舗装前の様子。 【鉄網】と呼ばれる資材を敷き詰めてそこにコンクリートを流し込みます。 □部分は鋼棒は「スリップバー」と呼ばれ、□部分は「目地」と呼ばれています。 |
目地は道路のコンクリート舗装の決められた場所にひび割れを発生させます。
これにより、コンクリートの伸縮を許容します。
目地部分には鉄筋が配設されていないため、ずれてしまわないようにスリップバーが配置されています。
運ばれてきたコンクリートは打設をする機械【スリップフォームペーバ(右図)】に供給され施工を開始します。
敷き均した後は振動によって締固め、スムーサ(右図)によって平坦にしていきます。 (粗仕上げ)
そして、びっくりしたんですが表面の仕上げは何と手作業!!!
端の細かい部分も人の手で丁寧に補正し、全体は【フロート】と呼ばれる工具で補正されていました
アルミ製のフロートは各業者の特注品との事。 |
平坦に仕上げる作業が完了したら【粗面仕上げ】を行うそうです。 細かい線が入っている方が粗面仕上げ済み。 これをすることで道路が滑るのを防止する役割になるそうです。 |
粗面仕上げ後は乾燥を防ぐためマットを被せ、 3時間毎に水をまいて、強度が70%以上になるまで養生します。
強度が70%以上になるまでは7日~10日間ほど。
この期間を経て舗装完了
コンクリートの敷均し作業は1日200m行っているそうです。
コンクリート舗装の勉強会を終え、再びトンネル内を歩いているときに発見。
この機械は【トータルステーション】といい、設計データを受信して
スリップフォームペーバの敷均しの高さを自動制御するための基準になる装置でした!
2.0㎞を歩き終え、無事にゴール 微かな光を遠くに見つけてやっと着いたかと思えばトンネル内に設置しているライトだった・・・というぬか喜びを数回繰り返し、何とかゴールしました(*^^*) |
トンネル内は気温が一定に保たれているため、とても快適にウォーキングできました!
夏とか涼しそうでいいなぁ・・・。
完成前のトンネル内を歩ける貴重な体験でした(*^^*)
2021年最後の更新となります(*^^*) 今年もたくさんお読みいただきましてありがとうございました! 来年こそは全国各地のダムマニアの皆様と見学会でお会いできること切に願っています…。 2022年も成瀬ダム工事事務所とチームCSGをよろしくお願い致しますm(__)m 皆様、良き年末年始をお過ごしください(=゚ω゚)ノ☆ |