第1回 国道342号付替トンネル工事潜入レポ ~発破編~
現在、夢仙人大橋から国道342号を結ぶ全長1800mのトンネルを工事中です。
本日はそのトンネル内の発破作業の見学に行ってきました(*^_^*)
工期:2016年4月1日~2018年11月28日(☆2018年6月下旬に貫通予定です☆)
豆知識☛トンネル貫通時の最後に掘られた岩片を貫通石と呼び、安産や、トンネルが 石(意志)を貫くといったゴロ合わせから学業成就のお守りとして用いられ るそうです。 貫通の時には、是非とも手に入れたい…! |
工事に関してまったく無知な私たち。。。 まずは、現場に行く前に施工を担当している 鹿島建設工事現場事務所でお勉強です。 |
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この①~④までのサイクルを繰り返し掘り進んでいきます。
2号トンネルだと、1サイクルで1m~1.2m掘り進めることができ、昼勤+夜勤で1日5mを4サイクルで進んでいるとのこと!
ロックボルトを打設した後を追う様に、セントルと呼ばれる半円筒形の型枠を使って、コンクリートの壁をつくります。(覆工コンクリート)
このあと、できあがったトンネルの壁をきれいにしたり、電灯や換気設備、防災設備などをつくってトンネルは完成!
豆知識☛トンネル工事にはいくつかのジンクスがあります。 ・女人禁制…山の神様(女性)が嫉妬して怒ってしまい、工事がうまく進まなくなる。 ・口笛を吹くと山が崩れる…山の神様が連れている犬がその音で暴れて山が崩れる。 ・汁かけご飯はご法度…ご飯を山に見立てているので、お茶やお味噌汁をかけてご飯を崩して 食べる事は、山に水がつき切羽が崩れるに通ずると言われている。 などありますが、現在は気にしてる抗夫さんは少ないとの事(^_^;) |
ひゃ~(>_<) 1サイクルで約1mしか掘り進む事が出来ないなんて・・・ なんて地道な作業なんでしょうか(;∀;) そして、本日は上図①の「掘削作業」で発破の瞬間を見せていただける!との事で 心の準備として発破時の動画(資料映像)をチェック! ・・!?・・怖かったよ-((((*_*)))) 動画の時点で既に怖いのに、実際の現場だとどうなってしまうのだろうか((((^_^)))) 鹿島建設現場事務所、佐藤所長も 「何度経験してもやっぱり怖いなぁと思う。」と。。。 発破の凄さを表現してもらう3人。 佐藤所長や同行したS監督官曰く、 |
(^v^;)Oh…
色々なドキドキ感、大幅UPで、勉強会は無事に終了しました☺
昼ごはんを食べて午後からはいよいよ現場へ向かいます…!!! この日は快晴☀ 綺麗ですねぇ~。 取材日までの積雪量は112cm! 除雪車で押上げられて出来た雪の壁も結構な高さになっていました。 |
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車内では、発破後のトンネル内の粉塵対策のマスク・発破音対策の耳栓が配布されました。 万全の装備で2号トンネル到着! 歩いて本日の作業現場へと向かいます~。 |
こちらが鋼製支保工で使用するアーチ型の鋼材。 この鋼材を設置した後、「弁慶」というトンネル工事専用重機でコンクリートを吹き付けて固めていきます。 |
トンネル内には重機が!おっきいぃぃ(゜△゜)ぃぃい!! タイヤの大きさは直径163cm!重さはチェーン込みで850kg!もあるそうです(比較モデル身長154cm) |
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本日の作業現場到着~! ちょうど、火薬を詰める作業中でした。 掘削方法は ① 機械掘削 ② 発破掘削(火薬使用) の2種類があり、今回は②の発破掘削になります。 山の地盤によって掘削方法を変えるそうです。 岩盤が軟らかい時は薬品を使って岩盤を硬くしてから掘り進めることも! 穴の直径は5㎝で、岩盤の状態によって火薬の量を調整するそうです。 |
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ドリルジャンボという機械で火薬を仕込む穴を開けていきます(削孔)。 その穴に火薬を入れて(装薬・結線)、電気で点火! この2つの作業、装薬と結線は人の手でしか行えない作業とのこと。 点火され、一気にドンッ!て爆発すると思っていましたが、中心から外側(下図参照)に向けて0.25秒ずつタイミングをずらして爆破! ちょっとずつ、ずらして爆破させていくんですね。。。 |
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爆発の威力は、弱い方(岩盤の厚さが薄い方)に伝わり やすい=その部分が壊れる。という性質を利用しており、 最初に真ん中を爆発させると正面側に壊れ、そこに穴が開 く。②以降では、正面より中心側が岩盤薄いので中心側に 向かって威力が伝わり壊れる。 |
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仕込み作業が終わり、まもなく発破しますよ~のサイレンが鳴り響きます。 150m~200m離れた点火小屋まで下がり、待機。 なぜか緊張・・・。 耳栓をした上からさらに耳を塞いでくださいとのこと。 怖いよ~(((>_<))) |
サイレンは5分・1分・30秒ごとに流れます。 謎の爽やかな音楽も鳴り響きます。 そしていよいよ… 10秒前のカウントダウン開始!!!! |
音ォォォォォ!地響きィィィィ!そして粉塵ンンンンン!
耳栓と手の二重防音対策でも凄い音でした(((((*△*)))))
豆知識☛安全に作業が出来るように、トンネルの外に設置した送風機から新鮮な 空気をとりこみ、風管(上画像の緑色の筒)を通してトンネル内に送り込ん でいます。 |
車に戻り、諸事情があって車内待機(トンネル内に駐車)していた取材メンバーO野さんと合流。
車内でも発破の迫力は伝わったのだろうか。。。
感想はこちら↓
車内でも、秒読みの緊張感、そしてドォォォォ…ンの衝撃が!!! トンネル内の壁にぶつかり合う衝撃の振動と風圧で、何度も車の窓をバフバフさせていました。 粉塵を纏い戻ってくる方々は映画『アルマゲドン』のワンシーンのようでした。 ステキ♡ |
全員、発破の興奮でナチュラルハイになりつつ、2号トンネルを後にしました。
しかーし!
2号トンネル取材はまだまだ続きます…!
ご期待ください(^^)v