治水事業の沿革
沿革
昭和7年 当初計画(青森県策定)
高瀬川(七戸川)の改修工事を青森県で着手した。
このとき、七戸川の計画降水流量を560m/sと定めたが、この決定の経緯は不明。
小川原湖より下流については、降水計画も設定されず、改修工事も実施されなかった。
昭和33年9月 台風22号(戦後最大)
・流域平均2日雨量 210mm・湖水位 TP+1.31m(頭無)・死者3人、負傷者17人・住宅損壊流出151戸・床上床下浸水2,801戸・浸水範囲面積2,150ha
昭和37年 高瀬川水系全体計画(青森県策定)
昭和33年9月(台風21号、22号)洪水の発生を契機として、同洪水を対象とする治水計画(高瀬川水系全体計画)の検討が青森県においてなされ、
河川法上の改修計画ではないが、高瀬橋地点における計画降水流量を400m3/sとし、高瀬川の流下能力を越える250m3/sを放水路を閉削して分流し、
湖の計画高水位をT.P.+1.57mとする計画が立てられた。
昭和43年8月 低気圧
・流域平均2日雨量 156mm・湖水位 TP+1.31m(頭無)・住宅半壊床上浸水106戸・床上浸水93戸・農地浸水108ha・宅地等浸水90ha
昭和47年 一級水系指定
昭和44年5月に閣議決定された新全国総合開発計画において、むつ小川原原発の位置づけがなされるなどの流域社会・経済情勢の変化に対応して
昭和47年4月に高瀬川水系が一級すいけいとして指定された。
昭和53年 高瀬川総合開発工事事務所(八戸市)発足 / 小川原湖総合開発事業に関する基本計画決定 / 昭和53年改訂工事実施基本計画(建設省策定)
昭和52年8月に青森県のむつ小川原開発第2次基本計画の閣議口頭了解がなされるなどの流域をめぐる情勢の変化は著しく、これに対応する高瀬川水系の一環した
治水の安全度を確保すべく、工事実施基本計画が策定された。
改修計画雨量規模は高瀬川上流域で超過確率1/100(2日雨量=231mm)、小川原湖の迎洪水位はT.P.+0.5m。
計画高水流量は、高瀬橋において1,400m3/s(放水路1,250m3/s、現高瀬橋150m3/s)、小川原湖の計画高水位はT.P.+1.70m。
昭和56年8月 豪雨と台風15号
・流域平均2日雨量 188mm・湖水位 TP+1.06m(小川原湖)・床上浸水1戸・床下浸水5戸・農地被害区域154ha・宅地等被害区域2ha
平成2年10月 低気圧
・流域平均2日雨量 181mm・湖水位 TP+1.11m(小川原湖)・家屋倒壊1戸・床上浸水143戸・床下浸水96戸・浸水範囲面積2,600ha
平成6年9月 前線
・流域平均2日雨量 173mm・湖水位 TP+1.11m(小川原湖)・床上浸水21戸・床下浸水67戸・農地被害区域139ha・宅地等被害区域7ha
平成10年9月 台風9号
・流域平均2日雨量 138mm・湖水位 TP+1.26m(小川原湖)・床上浸水7戸・床下浸水5戸・農地被害区域317ha・宅地等被害区域7ha
平成13年9月 豪雨及び台風9号
・流域平均2日雨量 145mm・湖水位 TP+1.11m(小川原湖)・床上浸水10戸・床下浸水54戸・宅地等被害区域4ha
平成14年7月 梅雨前線豪雨及び台風6号
・流域平均2日雨量 123mm・湖水位 TP+1.03m(小川原湖)・床上浸水2戸・床下浸水20戸・農地被害区域35ha・宅地等被害区域0.6ha
平成14年 小川原湖総合開発事業の中止が妥当と審議
平成16年 高瀬川水系河川整備基本方針策定
平成18年 小川原湖総合開発事業に関する基本計画廃止告示
平成18年10月 低気圧
・流域平均2日雨量 173mm・湖水位 TP+1.52m(小川原湖)・床下浸水9戸・農地被害区域55ha・宅地等被害区域0.6ha
平成19年11月 低気圧
・流域平均2日雨量 176mm・湖水位 TP+1.16m(小川原湖)・床上浸水1戸・床下浸水2戸・農地被害区域47ha・宅地等被害区域0.2ha
平成23年9月 前線及び台風15号
・流域平均2日雨量 128mm・湖水位 TP+1.25m(小川原湖)
湖岸堤10.6km(100%)が概成
※1 流域平均雨量は、高瀬橋上流域での測定による。
※2 「青森県水害誌(青森県)1959」「災害記録(青森県)S48.3」及び「水害統計(建設省河川局)」の集計値。農地については、流失・