津軽ダムの洪水調節
■津軽ダムの洪水調節とは
●下流河川の氾濫を防ぐとともに、水位上昇を抑え避難や水防活動の“時間”を作ります。
大雨により本来なら下流河川に一気に流れ出る水を、ダムに一時的に貯めながら少しずつ流すことで、下流河川の水位上昇を軽減し、河川の氾濫を抑えます。
※ダム下流に合流する河川の増水の影響など、ダムがあれば氾濫が発生しないというわけではありません。
また、ダムにより少しずつ流すことで下流河川の水位上昇がゆるやかになり、自治体が避難勧告・避難指示を行う判断時間や、住民が避難する時間などの 「命を守る時間」や、水防団などが被害を防ぐ、或いは軽減するために行う「水防活動時間」が増えます。
●計画規模を超える洪水が発生したら?
異常な豪雨により、計画規模を超えるような大きな洪水が発生することがあります。
ダムでは精一杯洪水を貯めながら下流河川の水位上昇を抑えるよう調節しますが、ダムに貯めることができる水の量(洪水調節容量)には限界があります。
洪水調節容量を超えた場合には、非常用洪水吐から放流(越流)することになりますが、
ダムに流入する洪水量(流入量)が増えている場合に、ダムから流す量(放流量)がこれを上回ることはありません。
※流入量が減少して貯水位が低下していく過程では放流量が流入量を上回ります。
●まとめ
- 河川の水位上昇を抑え氾濫を防ぐ。しかし、ダムにも限界はある。
- 河川の水位の上昇速度をゆるやかにし、避難時間や水防活動時間を増やす。
- ダムの洪水調節容量を超えるような大きな洪水であっても、最大の洪水量を超える放流はしない。
このほか、河川水位が上昇して堤防が決壊したり、堤防の高さを上回る水位となって氾濫が発生した場合であっても、 ダムに貯めた水量分が氾濫量を減らしている効果があり、復旧活動の早期着手や早期完了などに効果があります。