東北地方の地方都市における「コンパクトシティ」とは何か/「コンパクトシティ」実現に向けた方策は、どんなものか
盛岡市

2点だけ、お話しさせて頂きます。

ひとつはマンションです。盛岡市は 1990 年くらいから非常に多くマンションが建っており、このことと盛岡市が進めている景観との関係が課題になっています。都市マスの中でも、約 75 %の方がアンケートの中でマンションの高さを規制すべきだという一方で、 25 %の方は有効な土地利用をするためには規制すべきではないということを明確に打ち出しています。

2点目は、地域核の強さ、大きさです。これは同じ市の中であれば、ある程度コントロールが利きますが、各市町村の施策の中で地域核を強くつくりたいとなると、難しい問題です。例えば、南側にあります矢巾町では、岩手医科大学を誘致しようとしています。それから、盛岡市に隣接しております滝沢村さんですが、村の中心拠点ということで、ショッピングセンターやシネコンが出来てしまわないか、実は密かに不安に思っています。そういった地域拠点をどのようにコントロールしていくのかが、コンパクトなまちづくりの中で大きな課題になるのではないかと思いました。
北原先生

はい、ありがとうございました。
2つ目の、核となる拠点の話が重要だと思いました。

聞くだけという形でいらっしゃったかもしれませんが、せっかくお話出てきましたので、ちょっとお話お願いします。

滝沢村

実は先ほど県の方からお話が出たのですが、県のマスタープランの中で、コンパクトシティという言葉が出たときに、本村の上司からだいぶお叱りを受けました。コンパクトシティというのは拡大できないという概念があり、それについて、コンパクトシティというのは、面的な意味でのコンパクトを意味するわけではなく、インフラ整備、流通など、いろいろな面でのコンパクトさを求めて効率的に行なうものだという、コンパクトシティに対するわたしの考えを説明して、理解を頂きました。コンパクトシティという面で思っていることとしては、地域核を中心としたものを有効に活用しながら、いかに盛岡市の中心部との結節をうまく使い、都市全体で発展できないものか、ということを、わたし自身、都市計画の中で考えております。その中に、有効な施設を中心拠点として持っていきたいというのがいまの考えですので、ひとつその辺はご理解頂きたいと思います。

あと、外円部の町村にも配慮して頂けるよう、お願いいたします。

北原先生

はい、ありがとうございます。

では青森県の方、お願いいたします。


前へ 次へ プログラムへ