砂防防災情報（非常体制）岩手県内陸南部を震源とする地震災害について

砂防防災情報（非常体制）岩手県内陸南部を
震源とする地震災害について（第１９報）

　平成２０年６月１４日の「岩手・宮城内陸地震」により、磐井川の市野々原(いちののばら)地区で発生した"天然ダム"の対策状況等について、本日の対応状況をお知らせいたします。
　市野々原地区では、本日１２：３０頃より仮排水路からの排水を開始しました。引き続き、仮排水路の拡幅等を実施し、可能な限り排水断面の拡大を図る予定です。
　また、直轄砂防災害関連緊急事業として、新たに「産女(うぶすめ)地区」が採択されました。今後、早急に対応していく予定です。

１．市野々原地区の状況
　　・本日の水位状況（１８時現在）：昨日夕方（１９時）より約０．７ｍ上昇
　　・天然ダムによる湛水位と背後地（水田等）の地盤高の比高差は約６．６ｍ
　　・これまでのところ、現地状況に大きな変化は見られておりません。
　　・本日午前、「合同現地取材」を実施。

２．本日の作業状況
　 ○市野々原地区
　・排水ポンプ６台を設置済。
　・本日１２：３０頃、仮排水路からの排水を開始。
　・"天然ダム"に移動杭１箇所を増設し、監視体制を拡充。
　   ※移動杭３箇所、ワイヤーセンサー１箇所、水位計２箇所、監視カメラ３台
　 ○磐井川下流浸水防止対策
　・"天然ダム"の決壊に備えて、地盤高が低い地区２箇所に大型土のうを設置完了。
　　〔一関市厳美町樋ノ口地区：昨日までに設置完了〕
　　　大型土のう（２列）をＬ＝６００ｍ設置。　監視カメラを１台設置。
     〔一関市厳美町小河原地区：昨日までに設置完了〕
　　　大型土のう（１列）をＬ＝１００ｍ設置。
　 ○国道３４２号大規模土砂崩落箇所〔矢櫃(やびつ)工区〕
　・建設機械２台(ブレーカー１台、バックホウ１台)により、崩落土砂の排除作業を実施。
　・昨日、監視カメラを１台設置。

３．今後の予定
　 ○市野々原地区
　・可能な限り、仮排水路の拡幅を実施。
　・移動杭を１カ所増設し、監視体制の拡充を図る。
　・移動杭、水位計、カメラ等の観測機器により、現地状況の監視を継続。
　 ○磐井川下流浸水防止対策
    ・監視カメラによる状況把握を継続。
　 ○国道３４２号大規模土砂崩落箇所〔矢櫃工区〕
　・崩落土砂の撤去作業等を継続するほか、監視カメラによる状況把握を継続。
　 ○産女(うぶすめ)地区
　・除石工などの対策工事を行うための、調査検討を実施する。

４．岩手河川国道事務所の体制
　・非常体制(河川)　

５．その他
　・引き続き、地震・防災情報に注意して下さい。

合同現地取材の状況

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仮排水路通水状況

(263KB)

　　　　　　　　　　　〈発表記者会：岩手県政記者クラブ〉