砂防防災情報（非常体制）岩手県内陸南部を震源とする地震災害について

砂防防災情報（非常体制）岩手県内陸南部を
震源とする地震災害について（第１４報）

平成２０年６月１４日の「岩手・宮城内陸地震」により、磐井川の市野々原(いちののばら)地区で発生した"天然ダム"の対策状況等について、お知らせいたします。
　岩手河川国道事務所では、"せき止め湖"の水位低下を図るため排水ポンプを設置作業等を実施しており、順次、ポンプ運転を開始しております。
　また、国道３４２号の矢櫃（やびつ）ダム直上流の大規模土砂崩落箇所でも、無人化施工機械で復旧作業を実施中です。
　今後も、２４時間体制で作業継続し、早期復旧を図ります。

１．市野々原地区の状況
　　・本日の水位状況（２１時現在）：昨日夕方（２１時）より約１．３６ｍ上昇
　　・天然ダムによる湛水位と背後地（水田等）の地盤高の比高差は約８．２ｍ
　　・気圧の谷の通過により、本日午後より時折小雨が降っているが、現地状況に大き
　　　な変化は見られておりません。

２．本日の作業状況
　　 ○市野々原地区
　・本日朝、自衛隊ヘリコプターにより、発動発電機４台を現地搬入。
　　・現在、排水ポンプ６台の設置作業を実施しており、順次、運転開始している状況。
　　　（排水ポンプの排水能力：１台あたり３０m3/min）
　　　（１台目：１３時２５分より運転開始、２台目：１６時３０分より運転開始）
　　　・仮排水路の設置作業を実施中(掘削作業により底幅６ｍの排水路を設置している)
　　 ○磐井川下流浸水防止対策
　　　・"天然ダム"の決壊に備えて、磐井川下流部の地盤高が低い地区２カ所に大型
　　　　　土のうを設置。
　　　　　〔一関市厳美町樋ノ口地区(L=600m)〕
　　　　　　　大型土のう(１段)を設置。明日、２段目を設置予定。
　　　　　〔一関市厳美町小河原地区(L=100m)〕
　　　　　　　大型土のう１段設置作業を完了。

　　 ○国道３４２号大規模土砂崩落箇所
　　　・無人化施工機械(バックホウ：１．４m3)を２台搬入し、復旧作業を実施中。
　
３．今後の予定
　　 ○市野々原地区
　　　・排水ポンプ設置作業：明朝までに全ての排水ポンプの運転を開始する予定。
　　　・仮排水路は、明日夕方までに作業完了の予定。
　　 ○磐井川下流浸水防止対策
　　　・一関市厳美町樋ノ口地区において、大型土のう(２段目)を設置し作業を完了する
　　　　　予定。
　　 ○国道342号(矢櫃ダム直上流)の大規模土砂崩落箇所については、早期復旧を目
　　　　指して、作業を継続していく予定。

４．岩手河川国道事務所の体制
　　・非常体制(河川)　

５．その他
　　・引き続き、地震・防災情報に注意して下さい。

現地作業状況写真（６月１９日13:25現在）

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　　　　　　　　　　　〈発表記者会：岩手県政記者クラブ〉