ダムなんでもQ&A
ダムにはどんな歴史があるのですか?
ダムがいつごろからつくり始められたか、くわしいことはわかっていません。記録や遺跡によると、古代アッシリア(今の西アジアのあたり)やエジプトなどで、水を溜めておいたり、流れを変えるためにダムはつくられたそうです。 現在最も古いというわれているダムは、エジプトのメネス王によってつくられたもので、今から4,900年ほど昔のものです。 日本では、ダムは、かんがい用のため池としてつくられ始めました。いま残っている最も古いダムは、奈良県の蛙股池(かえるまたいけ)や大阪府の狭山池(さやまいけ)で今から1,900年近く昔につくられました。 また、有名なお坊さんの弘法大師(空海)が約1,300年前につくったとされている香川県の満濃池(まんのういけ)は、改良を加えられ、今でもかんがい用のダムとして役立っています。 昔のダムは、土を盛ってつくるアースダムといわれるものです。このため、あまり高いダムはつくれませんでした。近代のダムのほとんどがコンクリートでつくられていますが、これは、19世紀の始めにイギリスでセメントが発明されてからです。セメントと砂利をあわせたコンクリートで、大きな岩を人工的につくられるようになってから、大きなダムができてきました。 日本では、明治時代の後半(約100年前)になってから、コンクリートでダムをつくるようになりました。最初のコンクリートダムは、神戸市で水道用につくられた布引五本松(ぬのびきごほんまつ)ダムです。 満濃池(まんのういけ・金倉川・香川県・750年築造) |