先般、5月17日に岩木川において小出水がありましたが、このときの状況を少しだけ振り返ってみます。
岩木川ダム統合管理事務所では、速報として5月18日に「岩木川ダムの洪水調節効果により水位を1.86m低減させることができたと推測できること」を発表しています。
上のグラフは、これをそのまま当日の河川水位グラフに移し込んだもの※ですが、これを見ますと津軽ダムがもし無かった場合は、「はん濫注意水位」を超え「避難判断水位」を超過していた可能性がかなり高かったことが読み取れます。
実態としては、「水防団待機水位」を超えたものの、40.87mをピーク水位とした状況で私たち出張所のメンバーも水位を監視して体制を保持していたものですが、この規模の出水に収まって”津軽ダム様様(さまさま)の状況だったんだなー”と感じるものです。
さて、昨今降雨の外力(雨の降り方)が変わってきている。と、日本にとどまらず、世界で言われているところです。上流のダムが治水の効果を発揮しても更にそれを上回る豪雨が来ないとも限りません。津軽ダムや浅瀬石川ダムの洪水調節機能に期待しつつも、流域の皆さんとともに洪水被害に対する治水防災力を身につけて、しっかりと備えたいと改めて考えるものです。
※グラフにはわかりやすさを優先して、上岩木水位に1.86m上乗せした線を書き込みしており、正しいシミュレーションの仕方と言えませんが、ご了承願います。 |