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技術支援

保全技術の支援-河川

水質調査

 河川、ダム湖における水質調査は、水質汚濁に係る環境基準の達成状況の把握と監視のため、水質汚濁防止法に基づき基本的調査として継続して実施しています。
 東北技術事務所では、宮城県内の直轄河川、ダムにおいて管理者の水質監視の技術支援として水質分析を行っています。

東北地方の一級河川の水質現況について

毎年1回、「一級河川の水質現況」について記者発表し、公表を行っています。

令和5年東北地方一級河川の水質現況(R6.7.9公表)[PDF:2.7MB]


令和5年の水質現況の概要

  •  「生活環境の保全に関する環境基準」のうち、水質汚濁の代表的な指標であるBODまたはCOD
     の満足状況は、12水系中8水系が「100%」の調査地点で満足する結果

  •  「人の健康の保護に関する環境基準」は、2地点で基準値を超過(自然由来)

  •  住民参加による水質調査も実施。「今後の河川水質管理指標による調査」「水生生物による簡易水
     質調査」の両調査で、合わせて「267人、12団体」に参加していただき調査を実施

  •  ダイオキシン類実態調査は全ての地点で基準値を満足

  •  水質事故は128件の発生となり5年連続で減少。水質事故の原因は油流出が約9割。家庭で灯油タンクから小分け中にその場を離れるなどの不注意によるものが多い


東北技術事務所の取組み

 水質調査においては、分析における精度管理はもとより、現地での採水作業における品質確保も重要であり、水質担当職員や採水業者の水質調査に関する技術力の向上を図っていく必要があります。   
50年の実績!
 東北技術事務所では
 ①昭和46年から宮城県内の直轄河川及びダムの水質分析(水質・底質)を実施し、
 ②平成23年から東北12水系の河川及びダムの水質・底質のデータを評価を一括して実施し、
  宮城県内の事務所に技術支援を行っています。

1.水質試験・底質試験の実施
 底質試験とは、河川やダム湖の底にたまっている泥や砂に含まれる化学物質を調べるものです。
(底質は、魚介類等の生息場であり、水質汚濁に伴う化学物質が蓄積・溶出する場所となります。)


調査対象
河川
1) 阿武隈川
2) 名取川
3) 北上川
4) 旧北上川
5) 江合川
6) 鳴瀬川
7) 吉田川
ダム
1) 鳴子ダム
2) 釜房ダム
3) 七ヶ宿ダム


2.水質講習会の実施
 水質汚濁対策連絡協議会担当者への水質講習会を実施し、水質事故対策について周知を図って
います。 (※水質汚濁対策連絡協議会の構成:国、自治体、消防、水道、警察)

3.水質データの品質確保
-水質データの精度向上・水質調査の技術力向上-
 水質調査においては、採水作業、分析作業の技術力が水質データの品質に影響します。
また、水質データを評価する技術も必要となるため、水質担当職員をはじめ、採水業者、
分析業者それぞれの技術力向上を図っていくことが重要です。

 そこで「採水」「分析」「評価」について以下の技術資料等をとりまとめ、品質確保に取り組んでいます。

採水作業の技術力向上