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みんなで月山ダム
> 月山ダム水源地域や流域の現状
月山ダムの水源地域一帯は、流域面積としては我が国で3番目に大きい国立公園である「磐梯朝日国立公園」(月山朝日地区〜出羽三山地区)、「月山植物群落保護林」、「森林生態系保護区域」、「月山鳥獣保護区(特別保護地域)」、「田麦俣鳥獣保護区」「月山植物群落保護林」等に指定され、特に朝日地区では総面積の8割以上を森林が占めているなど豊かな自然に囲まれ、霊峰月山を含めた出羽三山は山岳信仰の場としても有名であり、さらには環境庁による「東北自然歩道(新 奥の細道)」では月山ルートとして整備されるなど、自然環境に恵まれ、庄内地方の歴史と文化を築く重要な役割を果たしてきました。
しかし近年では、少子化や若年層の都市部への流出に伴い全国平均、山形県平均を上回る急速な高齢化が進んでいる現状にあります。
水源地域には陸域面積として日本で3番目に大きい国立公園「磐梯朝日国立公園」があり、「月山植物群落保護林」、「森林性体系保護区域」等に指定され、特に鶴岡市朝日地区では総面積の8割以上を森林が占め、豊かな自然に囲まれています。ブナ、ナラ、等の原生林には、ニホンツキノワグマ、ニホンカモシカ等の数多くの哺乳類が生息し、鳥類ではイヌワシ、クマタカ等の貴重種も見ることが出来ます。
水源地域に位置する鶴岡市朝日地区周辺には、陸奥の国府との連絡道「六十里街道」が造られたと言われ、月山や湯殿山の山岳信仰で知られています。中流域の櫛引地区には、500年の歴史を持つ伝統芸能、黒川能が伝承されています。また、下流の鶴岡地区は、徳川四天王の一人といわれた酒井忠次の孫、忠勝が入国し、東北の雄・庄内藩の14万石の城下町として栄えました。
鶴岡市朝日地区は、ぜんまい栽培や雪室施設を活用した山菜の促成栽培に力を入れており、農業とその加工業が盛んです。櫛引地区は、さくらんぼや桃に代表される果樹の生産量が県内一で、産直活動や農業体験等、地域資源を活かしたグリーン・ツーリズムが盛んです。鶴岡地区は、庄内米や特産のだだちゃ豆、アンデスメロン等の生産の他、南庄内の中核都市として城下町の風情と異国情緒のある文化施設を加えた観光産業やサービス業の比率も高くなっています。
水源地域である鶴岡市朝日地区は、高速交通体系の整備によって、周辺都市部の酒田・鶴岡地区・山形・仙台市内から1時間前後、東京からも3時間程度でのアクセスが可能となっており、観光やビジネス面でのポテンシャルが高まっています。
一方流域内を結ぶ鉄道が無いことから、公共交通としては道路利用に頼らざろうえないものの、路線バスの運行頻度は十分とは言えない状況であり、就労者をはじめ高齢者や学童など地域住民の足の確保とともに、観光産業の振興も踏まえた交通ネットワークの充実が課題となっています。
国内旅行需要の低迷、団体型から個人・小グループ型への観光形態の変化、地域間競争の激化などにより、観光客の入込み数は年々減少傾向にあります。湯田川温泉をはじめとする温泉観光地は比較的安定した入込み数を確保しているものの、山形自動車道西川IC〜月山IC間、湯殿山IC〜庄内あさひIC間の開通により、区間途中にある湯殿山神社・月山あさひ博物村への入込み数は減少が顕著な傾向にあり、通年型・滞在型観光プログラムの開発が大きな課題となっています。
水源地域の源流となる梵字川は、平成12年度に山形県が行った水質調査で「きれいな川」の第1位にランクされており、鶴岡市羽黒町の製菓会社からは「天然名水・出羽三山の水」としてミネラル・ウォーターも売り出されています。また平成14年度における調査結果では、健康項目についても環境基準値を下回っており、良好な水質が保たれ、流域内の各所で見られる湧き水からもその清廉さが伺われます。
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