第5回 赤川自然再生計画検討会

第5回 赤川自然再生計画検討会

日時 平成20年3月6日(木) 14:15~17:15
場所 (財)庄内地域産業振興センター マリカ西館3F 市民ホール

概要

第5回検討会では、「赤川自然再生計画(案)」に位置付けられている3つの整備目標に関する平成19年度の実施内容と、今後の予定について報告が行われ、委員の方々から助言をいただきました。(詳細は配布資料をご覧下さい。)
参加委員からの主な意見としては以下のとおりです。

  • 主な意見として以下のようなものが出されました。

    • ハリエンジュ伐採の試験施工については、細かな配慮がなされている。今後の経過視察も踏まえて、全国の指針となるようなものをまとめてもらえるとよい。
    • 今後はハリエンジュの実生の取り扱いについても注意する必要がある。上流側にハリエンジュが生息している以上、群落が再生する可能性も考えられるためである。但し、再生するまでにかなりの年数を要するものと考えられることから、実生の生長速度に関する調査も必要かもしれない。
    • ハリエンジュ駆除の効果が持続する期間や長期的な観点からみた費用の問題についても、予め考えておくことが重要である。
    • ハリエンジュについては、駆除に関わるイニシャルコストとランニングコストの関係についても確認し、目標達成に至るまでの経緯についても整理しておくことが必要である。
    • 伊勢横内床止工で実施された魚類の捕獲調査結果によって、左右岸で体長が異なるという評価をしているが、今回採捕された個体数が少なすぎるため、そこまでの評価はできないと思う。
    • 魚道機能を評価するには、モニタリングの方法について考える必要があると思う。
    • サクラマスの幼魚は晩秋に赤川頭首工の下流に下っていく。淵は成魚の越夏の場だけでなく、幼魚の越冬の場としても利用されるので、今後の調査等の際に参考としてほしい。
    • サクラマスは遡上期間中、原則何も食べないと言われている。これによると、極力エネルギー消費が少ない場所を好んで移動することが考えられ、それには水温も密接に関係し、湧水のある場所等が非常に重要な環境と考えられる。
    • テレメトリ調査では、行動追跡と合わせて水温や流速などの物理環境情報をどこまで取得するのかが非常に重要である。
    • 今後、多様な流れの創出にあたり、河道内の微地形を創出するようであるが、整備後の出水等でそれらも変化すると考えられる。このような物理環境の変化が生じた後、その影響が生物群集に現れるまでには時間がかかり、季節によっても群集の種が異なることから、すみ場の観点から、ハビタッド、あるいはマイクロハビタットに着目してマップに整理することを考えてみてはどうか。全川を対象とした整理は困難であるが、整備箇所等の代表地点だけでも有効な方法だと思う

資料