
最上川には、虫の体内に入り込んで寄生する奇妙な昆虫がいます。これはネジレバネといわれる昆虫です。
ネジレバネは、オスとメスで形が全く異なります。オスはハエに似ていますが、前羽が退化しています。メスは宿主(やどぬし)の体内に入り込むとウジ虫状になり、一生を宿主の体内で終えます。オスは成虫になると宿主から脱出しメスを探します。メスは宿主のお腹から頭だけ出しているので、オスはメスの頭に直接交尾します。そしてメスの体内で育った幼虫はメスの体からはい出し、次の宿主を探します。
ネジレバネは、昆虫学者でも実物を見る機会が大変少ない昆虫です。宿主となる昆虫は、本州ではカメムシとハチの仲間です。
とてもとても運がよければ、最上川で昆虫のお腹から顔を出しているネジレバネに会えるかもしれません。