総合学習の報告

トチマル実習生のインターンシップ体験記

平成22年8月23日から9月3日の2週間岩手河川国道事務所でインターンシップをさせていただきました。主に1週目は河川・砂防、2週目は道路関係の現場見学をメインに実習をしました。この2週間、本当にたくさんのものを見たり、聞いたり、体験することができました。その中でも特に興味を持ったもの、印象に残ったものを報告したいと思います。

河川・砂防

鬼ヶ沢第2砂防堰堤 洞ヶ沢東沢第2堰堤
鬼ヶ沢第2砂防堰堤 洞ヶ沢東沢第2堰堤

岩手山のふもとには、土砂災害を防ぐための砂防堰堤があり、左写真はスリット式の砂防堰堤、右は建設中のコンクリート製の堰堤です。このほかにも魚道を設置し、環境保全に配慮された砂防堰堤も造られていました。

男山から見た北上川 ダムの建設によって、河川の流量が安定し、今まで育たなかったところに樹木が生い茂っています。一見緑が多く、景観的にはよくなったように見えますが、これらの木々によって川の流れが阻害され、設計よりも少ない雨量で堤防の決壊を起こす恐れがあります。このことから、環境保全や景観の観点を踏まえての河川管理が課題となっています。
男山から見た北上川
北上川中流部の治水事業現場です。それぞれの現場で工事の概要を説明していただきました。現場によって条件が異なり、住家が近くにあることから騒音計・振動計を設置したり、縄文時代の遺物が発掘されたことより埋文調査を行うなどしてその現場に適したやり方で工事を進めていることを知りました。 赤生津地区築堤工事
赤生津地区築堤工事

総合学習・出前講座

和賀川水生生物調査 あいぽーとでの総合学習
和賀川水生生物調査 あいぽーとでの総合学習

小学生の和賀川水生生物調査、あいぽーとでの中学生の総合学習に同行させていただきました。岩手の自然・環境を知ってもらうのも大切な仕事であると思いました。

道路

排水系統の打ち合わせ コンサルタント会社との打ち合わせに同席させていただきました。事業は綿密な話し合いのもとで計画されていくことを知りました。
排水系統の打ち合わせ
巣子の松並木 巣子の松並木の管理の様子です。ここは県の環境緑地保全地域になっており、許可無く木を切ることが出来ないため、一本ずつ番号で管理し、倒木の危険が無いかチェックします。
巣子の松並木
国道46号線の防災カルテ箇所。山間部を走る道路であるため、崖崩れなどのおそれがあります。現在の状態、今後予想される災害など細かく管理していました。危険箇所は修繕していきます。 国道46号線防災カルテ箇所
国道46号線防災カルテ箇所

ダム

国道46号線防災カルテ箇所 石淵ダム
胆沢ダム 石淵ダム

胆沢ダムは日本でも最大級のロックフィルダムということで、その大きさに圧倒され、ダム事業の大きさを実感しました。現在使用されている石淵ダムは古く作られたダムで、技術面では今のダムには到底かなわないものの、コンクリートなどの品質管理が優れていたため、岩手宮城内陸地震の際も、多少の損傷はあったものの、構造上重要である正面遮水壁部分は問題なかったとのことでした。

最後に、お忙しい中、時間を割いて実習をさせていただいた職員の方々、現場を案内してくださった建設会社の方々、貴重な体験をさせていただきありがとうございました。これからの勉強に役立たせていきたいと思います。

地域づくり