流路工(護岸・床固)の仕組みと役割
安全な川の流れを保つ「流路工」
 集中豪雨や長雨の影響で、水や土砂の流れる勢いが強くなると、川底や川岸が削られ、その削られた土砂が溜まって川底が浅くなり、氾濫が起こりやすくなります。
 これを防ぐ働きをするのが「流路工」です。「流路工」は、川を横断して設置する「床固(とこがため)」と呼ばれる低い帯状の構造物と、堤防を守る「護岸」とを組み合わせたものです。
 これによって、川底や川岸が削られるのを防ぎ、安全な流れを保つことで、洪水氾濫を防ぎます。
流れを穏やかにする「床固(とこがため)」
床固がある場合
川底が著しく削られることを防ぎ、川底の傾斜をゆるやかに安定させます。
川底が安定することによって、護岸も守られ、下流に土砂が溜まることもなので、洪水が氾濫するのを防ぎます。
床固がない場合
床固がないと、流れる水の勢いで川底が削られ、護岸の基礎部が削り取られやすくなり、護岸が壊れる原因となります。削られて新たにできた土砂が再び溜まって川底が浅くなり、氾濫が起こりやすくなります。
「護岸」
護岸がある場合
護岸を整備すると、川岸や堤防が守られ、洪水が街にあふれることを防ぎます。
護岸がない場合
護岸がないと、流れる水の勢いで川岸が削られ、それによって堤防が壊れ、洪水が川からあふれるおそれがあります。