国道4号伊達拡幅開通効果に関する座談会
日時:令和6年3月18日(火)10:30~:11:30
場所:道の駅国見 あつかしの郷

参加者
福島河川国道事務所長
 
丸山 和基
(あいさつ)
伊達市長 須田 博行
桑折町長 髙橋 宣博
国見町副町長 佐藤 克成
(株)アグリテクノ 代表取締役会長 三品 清重
伊達果実農業協同組合 代表理事組合長 佐藤 邦雄
白金運輸(株) 国見営業所長 鈴木 将史
伊達地方消防組合 消防本部 警防課長 高橋 正明
 


目次
 
【テーマⅠ】伊達拡幅をはじめとする道路事業が地域にもたらす効果
 1) 工業・住宅団地造成、商業施設計画など雇用に大きな効果
 2) 人、物、経済の流れが大きく成長
 3) 道の駅の相乗効果に期待
 4) 伊達市、白石市の商圏の繋がりは大きな経済効果
 5) 国道4車線化、東北中央道の整備で販売戦略に変化
 6) 東北と関東を結ぶ中間地点で道の駅国見を活用
 7) 国道4号の4車線化で救急搬送のストレス軽減
 
【テーマⅡ】今後の利活用も含めた将来の展望
 1) 工業・住宅団地造成、商業施設計画など雇用に大きな効果
 2) 仙台圏や福島県浜通りからの誘客の受け皿が重要
 3) 福島県の県北地域は物流にとって非常に大きな拠点
 4) 医療機関への早い搬送で、助かる命を助ける
 5) 福島・宮城県境の付加車線整備に期待
 6) 福島医大までの福島西道路(Ⅱ期)完成、福島北道路の整備望む
 7) 福島北道路は、県北地域と福島市との関係を強化


  あいさつ
  丸山所長:福島河川国道事務所長の丸山です。
 本日は、年度末のお忙しいところ、国道4号伊達拡幅開通効果に関する座談会、ご参加いただきまして誠にありがとうございます。
 また日頃から、国土交通行政、河川行政、道路行政に、ご理解ご協力いただき、改めて感謝申し上げます。
 国道4号伊達拡幅につきましては、3月9日、国見町の1.6キロ区間が4車線で供用し、昭和56年から進めてきた計画が、伊達市広前から国見町大字石母田まで、延長9.1キロの事業が完了いたしました。
 これまでのご協力に感謝を申し上げます。
   この43年間ですが、4車線化の延伸によりまして、交通量の増加、速度の向上、地域の安全安心の確保がされるとともに、産業、観光面で地域が大きく変化してきたと考えております。
 また令和3年には、東北中央自動車道の伊達桑折インターチェンジが、接続し、福島県の浜通り、山形県等との、交通連携の環境も整い、国道4号の4車線化がその受け皿としての機能を発揮していることになります。
  本日は、国道4号を中心とした地域の変化、そして、新しい時代に対応した地域の展望などにつきまして、ご意見いただきまして、開通効果を取りまとめて情報発信を行っていきたいと考えております。
 どうぞよろしくお願いいたします。


  【テーマⅠ】伊達拡幅をはじめとする道路事業が地域にもたらす効果
  丸山所長:伊達拡幅事業が始まる40年前に比べまして、国道4号の走行速度が向上しまして交通量も3倍に増加したこと。沿線地域で35件の工場新設増設があったこと、また道の駅「国見」の来訪者のうち4割が県外から来訪していることなど、事業により国道4号の通行がスムーズになり、産業振興や観光振興に寄与、貢献してきたという資料の説明が事務局からありました。本日ご出席の皆様から、伊達拡幅をはじめとする道路事業が地域にもたらす効果、ご意見いただきたいと思います。
 伊達市須田市長からお願いできますでしょうか。


  工業・住宅団地造成、商業施設計画など雇用に大きな効果
  須田市長:伊達市長の須田です。
 まず、国土交通省の皆様方には、伊達拡幅事業完了までのご尽力に心から感謝を申し上げます。
 また、伊達橋につきまして、復旧に向けてご尽力していただいたこと重ねて御礼を申し上げます。
 事業区間が全て4車線化されたということで、やはり、道路というのは、地域の経済、地域発展、地域振興、これらの効果が非常に大きくて、伊達市におきましても、工業団地等も大きくなってきましたし、また、そこに接続する道路がスムーズに通行できるようになることで、工業団地が造成され大型商業施設も計画されていますし、それから住宅団地も造成されるということで、雇用に大きな効果があるなと思っています。
   新規雇用が生み出せるということは、そこに若い人たちが集まってくるというふうに思いますので、現状、若者が流出し人口減少が厳しい中で、道路の影響というのは本当に大きいと思っています。
 あわせて道路は、災害が起きたときに、避難するルートとか、それから物資を補給するルートということで考えますと、本当に強靱な道路整備がされるということが大きなことだと思います。
 ですから4車線化されスムーズになるということは、これから県北地域で何か災害があったときに、例えば宮城県からの物資の輸送とか、そういったことに対しての効果は非常に大きいと思っています。
 地域産業の振興と合わせて、災害対応、防災に対しての備えというのも、非常に効果が大きいと思っています。

丸山所長:ありがとうございます。
 次に桑折町髙橋町長、お願いできますでしょうか。


  人、物、経済の流れが大きく成長
  髙橋町長:桑折町の髙橋でございます。
 常日頃は本庁の道路河川行政につきまして多大なるお力添えをいただいておりますことに、まずもって御礼を申し上げる次第であります。
 この度、伊達拡幅が、国見までの区間全てが4車化になったということで、これまでのお力添えに感謝するとともに、本町はすでに令和元年に、4車化がすべて終わっております中にあって、通学路に配慮いただき、横断地下歩道の設置、無電柱化、そういったことにまで配慮いただいたことに感謝申し上げる次第であります。
   道路事業が地域に及ぼす効果ということになりますれば、伊達拡幅事業それに加えまして、先般、整備をいただきました東北中央自動車道、相馬福島道路の整備、そして東北縦貫自動車道の結節と、この道路によって大きく交通事情が一変したことによって、人、物、さらには経済の流れが大きくなってきているものと思っております。
 とりわけ今般の伊達拡幅事業の完了は、道の駅もそうでありましょうし、伊達桑折インターチェンジもそうでありましょう、みんなが繋がることで、この地域一帯としての、大きな効果が期待をされるところでございます。
 交通事情がよくなれば、人の流れが良くなることによって、それぞれのまちづくりにおける、交流人口や関係人口の創出にも大きく貢献されるものというふうにとらえております。

丸山所長:ありがとうございます。
 次に国見町の佐藤副町長、お願いできますでしょうか。


  道の駅の相乗効果に期待
  佐藤副町長:国見町の副町長の佐藤と申します。
 伊達拡幅が、この度、国見町まで4車線化されたということで、この間、福島河川国道事務所をはじめ、関係者の皆様には本当に、感謝申し上げたいと思っております。
 私からは、二つのことについて、簡単にお話させていただきます。
 まず、人と物の移動という観点です。私は、昭和60年に国見町の職員になりまして、40年ということになります。この間、仕事やプライベートでも福島市など、いろいろと利用しておりましたが、伊達拡幅事業をずっと間近で見てきました。
   やはり、少し時間がかかったわけでございますけども、資料にもありましたが、人の移動とか物流、それが迅速化されたっていうのは本当に感じるところです。それと渋滞も、福島市内はまた別ですけれども、渋滞の緩和には本当に貢献していると感じています。
 それで今回供用開始になりました国見町役場から国見町の石母田まで、職場からも見えるのですが、朝晩の通勤時間帯でも交差点が渋滞するようなこともなくなり、スムーズに車が流れています。
 ただ、東北自動車道が以前ですと雪などで、結構止まったのですけども今年は暖冬の影響もあり止まることも少ないですが、高速道路が通行止め時に、渋滞が発生するのか、そういう現状も見えるのかなと思っています。
 それと観光と地域の活性化という観点からが、一つでございます。
 資料にもございましたが、道の駅「国見」ですね、平成29年5月に開業して、7年目ということで、こちらは農業、商業の活性化の施設であり、観光の拠点として、国土交通省と一緒に、整備をした施設です。
 この施設140万人の年間入り込み数ということで、コロナ禍も過ぎて今年度は約150万人の入り込みを見込んでいます。
 こちらの資料では約4割が宮城県や山形県ということになっています。
 時期によっては、半数を超える方が県外、特に宮城方面からという場合もあります。今後も、宮城から、こちらにこられる方の利便性がかなり向上するのではないかと思っています。
 それと令和3年4月に東北中央自動車道が開通をしておりますけども、それ以降は、山形ナンバーの車が結構目立つようになってきた。そういう相乗効果もございます。今後、白石市にも道の駅ができるという話でございますので、さらなる相乗効果が出てくるのかなと考えているところです。

丸山所長:ありがとうございます。
 次にアグリテクノの三品様、お願いできますでしょうか。


  伊達市、白石市の商圏の繋がりは大きな経済効果
  三品会長:アグリテクノの三品です。
 当社は民間の事業で、1日で100台以上の車が、毎日動いています。
 そのため当社は道路事情によって、物流が非常に大きく左右されるため、道路事業に非常に関心があります。
 特に東北中央自動車道ができて、私の会社は、相馬に農場がありますから、常磐自動車道、東北自動車道とその時々の道路状況によってどちらでも使えるようになっています。関東方面に荷物を出しやすくなったことが大変ありがたいです。
 それと当社は名取市に、牛タンの工場をもっています。
   従業員が伊達市から名取市まで通勤しているということで、位置的に高速を使うと遠回りになることもあり、現時点では、高速を使って白石ICまで行って、そこから国道4号に降りて、名取市まで行っています。国道4号が白石市から名取市まで4車線ということで、私どもの足としては非常に便利になっています。
 そういうことからすると国見町から白石市までの区間も4車線化していただければ、私どもの会社としては、非常に便利になります。
 それと先ほど、国見町の佐藤副町長が言われておりましたが、白石市の商圏と伊達市の商圏が繋がれば、非常に大きな経済効果を生むんじゃないかと期待をしております。
 道路というのは、人間の体で言えば血管と同じで、一つ詰まれば使えなくなる。今回の能登半島の地震でも感じましたが、一本しか道路がないと、道路が止まれば経済も止まってしまい、生活が困難になるということが証明されたのではないかと思います。
 東日本大震災時も、福島市と相馬市間の国道115号がストップしたということで、非常に大きなダメージを受けた。今回、東北中央自動車道を今までにないスピードで開通させて頂いたということがあり、道路の重要性、効果を痛切に感じました。
 私は、毎年、海外に行っていまして、やはり感じるのは、世界各国で道路のあり方が違う。例えば、日本では、水道、下水、電気、ガスの管理者が別々で、しょっちゅう穴を掘っていますね。ヨーロッパの観光を目的としているスイス、オーストリア、フランス等では、そういうことがなくて、環境を優先して一括管理して、きちっと整備されており、道路沿いは、全て機械で雑草を刈り取るような仕組みが出来ていて雑草が生えてない。
 これはおそらく、16世紀のイタリア、ルネサンス時代から、文化や経済の源を、道路が中心となって担っている。だから、私は、国見町から白石市までも、早く4車線化をしていただければというふうに思っております。
 よろしくお願いします。

丸山所長:ありがとうございます。
 次に伊達果実農業協同組合の佐藤様、よろしくお願いします。


  国道4車線化、東北中央道の整備で販売戦略に変化
  佐藤組合長:伊達果実農業協同組合の佐藤と申します。よろしくお願いします。
 私はこの伊達拡幅が整備されて本当に良かったと思います。
 この恩恵を一番に受けていると思っています。伊達果実が現在の場所に建て替えられ45年が立っているわけですけども、道路の拡幅による町の発展、当組合の発展を目の当たりに実感しております。
 特に交通量が3倍に増えた中で、利便性によって人の流れ、情報が伝達される。
   当組合は、95%が市場に頼る販売ということで、自分で値段はつけられない。いくら良いものを作っても自分で値段が付けられない。単独の農協としましては、全国で3つくらいしか存続していない状況で、JAさんと競争しながら、25年前や、震災の13年前など、当組合の将来を考える時期があったんですけども、そのタイミングで、国道4号が4車線化になったり、高速道路のインターが出来たり、販売経路の多角化、そう言った相乗効果によりお客さんが来てくれるようになりました。
 今は、献上桃の桑折町という知名度を活かし、桃の生産に力を入れておりまして、以前ですと、仙台圏からの方が多かったんですけど、道路の利便性が良くなったことで、今は相双地区や山形県、栃木県、茨城県などから来るお客さんが多くなっており、日によっては300人くらいが並び、警察の指導を受けるくらいお客さんが来る状況となりました。
 そう言った恩恵があり、やはり道路は大事だという実感しております。
 これらの効果により、販売戦略を変えまして、自分で値段がつけられる時が来たということで、大変、農家の方も意欲を持って農業に励む環境が整い、大変嬉しいことだと思います。
 改めていろんなことで感謝申し上げますとともに、本当にそういう急激な周辺環境の変化に対して、私達がいかに素早く対応していく事が必要かと、実感していますので、本当にこれからの販売戦略見直しが、生きがいとなって、今まで以上に頑張って参りたいといと考えておりますので、今後ともご指導よろしくお願いします。
 私から以上です。

丸山所長:ありがとうございます。
 次に白金運輸の鈴木様、よろしくお願いします。


  東北と関東を結ぶ中間地点で道の駅国見を活用
  鈴木所長:国見町にあります、白金運輸の鈴木と申します。
 本日はここにお招きいただき、ありがとうございます。
 我々、物流業者なんですが、本社が岩手の方にありますので、北東北と関東を結ぶ、ちょうど中間地点となり、国道4号は、非常に大事なラインとなっております。
 大型車が国道を走りますと、通常32キロぐらいの平均速度となります。
 運送時間を短縮するためには、高速道路を使用することもありますが、どうしても運賃的なコストを考えると、無料の国道を走ることが基本となります。
   弊社では、リレー輸送というのを始めており、本社のある岩手や秋田方面から関東方面に行く際に、ちょうど中間地点となる当営業所や、道の駅国見を休憩・休息の場所として使わせて頂いております。
 2024年問題対策で、マスコミの方でも取り上げられておりますが、リレー輸送というのは、岩手の車両が国見町まで来まして、ドライバーを交代し関東まで、関東からまたドライバーを交代しまして、静岡、大阪、四国まで、というふうにドライバーを交代しながらリレーする実証実験をさせていただきました。大変ありがとうございました感謝申し上げます。
 そう言った取り組みを行う事で、2024年問題の拘束時間、10時間以内でのドライバー交代が出来、安全に運行することが出来ております。
 今後、物流業界が大変大きな問題になってくると思いますが、その中で、自社みたいな形の事業者さんが増えてくると思います。その際はやはり道路整備がすごく大事になってきます。
 モーダルシフトと言われておりますが、鉄道輸送だけでは、どうしても限りがあると思います。
 駅から先というのは、やはりトラック輸送となるので、ベストミックスが基礎となることを踏まえ、今後も道路・道の駅等の整備などは非常に大事になってくると思います。
 今後ともよろしくお願いいたします。

丸山所長:ありがとうございます。
 次に伊達地方消防組合の高橋様、よろしくお願いいたします。


  国道4号の4車線化で救急搬送のストレス軽減
  高橋課長:伊達地方消防組合消防本部警防課課長の高橋です。
 日頃から消防行政に対して、皆様のご理解とご支援をいただいてますことを、この場をお借りして御礼申し上げます。
 消防の方から、伊達拡幅に関してお話しさせて頂くと、消防の仕事というのは、人と車と機材、そして道路を使用しての仕事になっております。
 火災救急ありますけども、救急の方で申し上げますと、昨年、組合発足以来、救急車出動件数が最多っていうことで、5,416件。
   そのうち国道4号沿線に関するものとして、旧伊達町で720件、桑折町が541件、国見町に462件の出動ということで、合計で1,723件、割合にして、約30%を国道4号を使って現場に行ったということになっています。
 そのうち、公立藤田総合病院と北福島医療センターが国道4号の近くにあるんですけども、約57%の方がそちらに搬送されております。
 残りの40%は福島市内の病院ということで、先ほどお話にもありましたが、4車線の国道4号は消防から見ても大動脈と認識しており、2車線に比べて4車線になりますと、交差点の通過時に右折レーンなどを使いまして直進したり、第1,第2車線の間を開けてもらって、安全確認しながら通過する等、2車線に比べて道路幅が広く、機関員(ドライバー)へのストレスが非常に少なくなっているものと思われます。
 また、患者に対しましても、カーブが多かったりストップアンドゴーが多いと、凄くストレスがかかるものですから、この4車線化というのは、患者への負担軽減にもなっております。
 東北中央自動車道が開通になった時に、相馬市の立谷市長が命の道が開通したと話されていましたが、伊達消防でもこの国道4号の位置付けとしては、命の道と思って道路を使用させていただいております。
 白石市方面に救急車で行く機会は多くは有りませんが、今後の白石市方面の4車線整備もよろしくお願いします。

丸山所長:ありがとうございます。
 ただいま皆様からいただきましたご意見をとりまとめると、災害関係について、道路整備することで対応できるようになると、防災の効果があるという話。
 また、命の道にもなっているという、命を助けるというような効果もあるという話があったと思いますし、また人の移動、物の移動というのが迅速化される、商圏も広がってくる。そういう効果というのも発揮されているということなど、ご意見をいただきました。
 ありがとうございます。


  【テーマⅡ】今後の利活用も含めた将来の展望
  丸山所長:次に、今後の利活用も含めた将来の展望、ということについてご意見を伺いたいと思います。
 今度はアグリテクノの三品様から、ご意見いただければと思います。


  道路は、経済と文化のバロメーター
  三品会長:はい、いろんな意見を聞かせていただきましたけども、やっぱり道路と言うのは、経済と文化の一つのバロメーターですから、今、国道4号を見ても、4車線になると、必ずいろんな新しいお店が、どんどん出来てきますよね。
 そうすると、地方がどんどん疲弊していくと言われていますけども。
 私は、地方が活性化していく象徴的なものが道路であろうと思います。
 国道4号に限らず、2車線と4号線の違いっていうんですか。
 先ほど白金運輸の鈴木所長さんがおっしゃいましたけど、2024年問題で、今、高速道路のトラックの最高スピードを80キロから90キロにしようということが言われてます。
 労働時間は延長できないので、できるだけ早く目的地に到着させるということだと思います。
そういう意味で、国道4号が2車線だと、私のような後期高齢者が1人入ると、非常にスピードが遅くて渋滞状態になっちゃうんですね。
 それが4車線になれば緩和されるという大きな効率の問題で、経済効率が非常に上がると思うので、国道4号のような大動脈は、ぜひ4車線にして頂き、福島県の体力を大きくしていただいて、スムーズに物が流れるようにしていただきたいというふうに思っております。

丸山所長:ありがとうございます。
 次に伊達果実農業協同組合の佐藤様、お願いします。


  仙台圏や福島県浜通りからの誘客の受け皿が重要
  佐藤組合長:私の方から今後の活用ということですけども、当組合の果実販売に関しましても、やはり不安なのは、交通量が多くて、スムーズな移動となればなるほど通過してしまうのではないか。とそういうのもあります。
 やはり、そういう点で、今まで仙台圏からちょうど1時間というのがよかったんですけども、それが利便性がもっと良くなるともっと遠くに行ってしまう。それで引き留める起爆剤と言うかそういうのも必要でありますし、やっぱり幹線道路から離れたところに、主力を持って行って、国道沿線に近い果樹園では、もぎ取り園の取り組みを行うとか、PPI(生産者物価指数)を利用した直売関係などを充実した方が良いと考えており、国道4号の利便性による集客をうまく利用する受け皿作りが重要と考えております。また、桃だけじゃなくて、リンゴもサクランボもありますので、総合的に果物関係の取り組みを考えて行きたいと考えております。
 仙台圏のお客さん、または浜通りなど周辺の方からも、少しでも誘客をしながら、遠くにある地区に来てもらえるようになれば、次の道路の拡幅にも利用できるものと思っております。そういう点で、いろんな工夫で桑折町に遠くから来るような方策を私どもは考えて参りたいと思っております。

丸山所長:ありがとうございます。
 次に白金運輸の鈴木様、お願いいたします。


  福島県の県北地域は物流にとって非常に大きな拠点
  鈴木所長:はい、そうですね。
 4車線化になって、すごく効果は大きいと思うんですが、逆に私たちのような物流ですと、事故というのもついて来ます。
 国見町では、以前、4車線化になってすぐに、逆走する車両があったということがありますので、危険予知というか、そういった部分に気をつけて運転するように対応しております。
 高速道路でも先ほど三品会長さんがお話されましたけども、90キロになると、やはり事故率がアップするということで、今、大型は90キロでリミッターが効く仕様になっています。
 リミッターが効くと言うことは、大型車全てが90キロで走ってしまうとどうしても、渋滞が起きてしまうと予想しており、当営業所では、85キロで走るように指示されております。基本的に団子にならないような形で安全を基本に走行するように努めております。
 また、この航空写真なんか見るとわかると思うんですが、1974年の写真と2017年の写真で大きく変わってきている。
 農地など、平地だった場所に企業が進出されているということは、やはり大きな効果があると思いますし、これから物流・流通業の拠点について、桑折町さんの方で予定があるようですが、そういった部分でも、この福島県の県北地域は、物流にとって非常に大きな拠点になってくると思いますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

丸山所長:ありがとうございます。
 次に伊達地方消防組合の高橋様、お願いします。


  医療機関への早い搬送で、助かる命を助ける
  高橋課長:はい、消防から利活用を含めた将来の展望についてですけども、これまでも十分活用させていただいております。
 救急の現状は、件数がすごく伸びており、現場到着までの時間も伸びている。あと医療機関への到着時間も伸びているという状況です。
 これは道路事情に限らず、いろんな要因があるところですけども、できるだけ早く、医療機関に診察・措置をしていただいて、助かる命を助けていきたいということで、今後も国道4号を十分に安全に活用させていただきながら、救急業務を行っていきたいと思います。

丸山所長:ありがとうございます。
 次に国見町の佐藤副町長、お願いいたします。


  福島・宮城県境の付加車線整備に期待
  佐藤副町長:はい、先ほどもちょっと触れましたけども産業振興や観光振興という観点から言えば、国見町の位置付けは、この道の駅が拠点ということになります。白石市に道の駅も予定されております。それと福島市も道の駅「ふくしま」を持っておりますので、現在、道の駅「りょうぜん」とは共同で事業をやってるんですけども、そういう部分での広域連携というのは当然必要になって来ますし、それを起爆剤として産業振興、観光振興につなげて行きたいと思ってます。
 それともう1点は、先ほどアグリテクノの三品会長さんからもお話しがございましたけども、白石市まで全線を4車線と言うのは、なかなか難しいのは承知しておりますけども、現在、付加車線の工事が始まっておりますので、それが完成すれすれば、福島県と宮城県の境までは下り線については2車線で通れるということになりますので、付加車線の整備については期待しているところです。
 それとこれも白金運輸の鈴木所長さんの方から話がございましたが、道路が良くなると、車のスピードがアップするということもございまして、事故率も高くなります。交通安全の看板であったり信号機であったり、直接、国土交通省さんにかかわらない部分もございますけども、安全施設の整備も一連のセットとしてお願いができればと感じています。
 そしてもう1点が、国道4号の通行車両が3倍強になったという話がございましたけども、現時点で、伊達まではそんなに渋滞はしないんですが、福島市内の渋滞が激しいというようなことで、福島市内に通勤している人、通常は30分程度で、国見町からは行くんですけど、ちょっと天気が悪くなると1時間かかったり、雪が降ると1時間半くらいかかるっていう話も聞いておりますので、国道4号の渋滞解消の対策として、以前にも話は出ているかと思います福島北道路について、現在そのアンケート調査も実施されてございますけど、福島北道路の整備についても、当然必要になってくるのかなと考えているところです。

丸山所長:ありがとうございます。
 次に桑折町髙橋町長お願いいたします。


  福島医大までの福島西道路(Ⅱ期)完成、福島北道路の整備望む
  髙橋町長:道路事業の地域に及ぼす効果については、ただいま皆さんの方から出た通りでありまして、まことに大きなものがあるということについては皆さん、同様のお考えのようであります。
 そして、今後の将来に向けた展望ということになりますれば、国見町の佐藤副町長からお話ありましたように、現在、まさに行われている国道4号に対するアンケート調査ですね、この結果をもって、1日も早く市内の渋滞緩和策の一つとして、福島医大まで行く福島西道路(Ⅱ期)が完成しますので、それ以降としては当然、福島北道路の建設について、強く早期事業着手を望んで参りたいというふうに思っております。
 そして、既にその国道4号の4車化が終わっているということになれば、まさにですね、福島以北の地域にとってこれは大きな、先ほどから出てるような地域振興であったり、経済効果であったり、すばらしい効果をもたらすものというふうに確信もしてますので、是非ですね、この地域において福島北道路の早期事業着手を強く求めて参りたいというふうに思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。

丸山所長:ありがとうございます。
 最後に伊達市須田市長お願いします。


  福島北道路は、県北地域と福島市との関係を強化
  須田市長:伊達市におきましては、国道4号があって、国道349号があって、399号があってということで、当然南北に基幹道路が通ってます。
 そこに今度、相馬福島道路が全線開通をしまして、高速交通体系ができた。
 今度そこに県道、それから市道が補完をしているということで、道路も非常に整備されているなというふうに思っています。
 そういった中、やはり今、皆さんからお話ありましたように、道路が整備されるということは、この時間的ロスをいかに少なくしていくかということが非常に大きいんだろうと思います。
 今、まず情報関係ではSNSなど、情報の高速化、デジタル化がされているなかで、できるだけ早く物を運んだり人を運んだりするそこをもっと進めていく必要があるというふうに思っています。
 それで時間的なロスと言えば、やはり国道4号の伊達交差点とか、福島の鎌田交差点とか、そこでの時間的ロスが非常に大きくて、その渋滞に巻き込まれると、本当に時間が相当かかってしまう。
 そこを何とか解消しないことには、なかなか人も物もスムーズにいかないのかなと思っています。
 ですから、今計画されています福島北道路、これは本当に県北地域から、当然、福島市に行かれる方も多いですし、福島市との関係も大きいので、そことの交流・流通を考えた場合に、できるだけ早く開通をしていただいてですね、まずは計画を示していただいて、そして、既存の道路が非常にアクセスしやすいような、そういう構造にもしていただいて、県北地域の物流・人流のスムーズな流れを作っていただきたいなというふうに思っています。


丸山所長:はい、ご意見ありがとうございます。
 そうですね伊達拡幅が完了して、東北中央自動車道も整備されて、様々な効果が発揮されているところではありますが、さらにこういった既存の道路の整備の効果を発揮するためにも、今、国見町と宮城県の県境付近では付加車線の整備などもやっておりますし、あとは福島北道路の検討も行っているというところでして、この地域のポテンシャル生かして、各拠点間を道路でシームレスに繋げるようにネットワークの構築が必要だといったところ。また、そういった時に、交通安全施設もセットで考えていく必要があるというようなご意見をいただいたと思います。国土交通省の方でも、皆さんと連携しながら、引き続きこの道路の整備、進めていきたいというふうに思っておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。